瀬戸内寂聴・瀬尾まなほ
第一章「悪口を言われるのは才能があるからです」
〆強い心で生きたい
「都合の悪いことは聞こえない、覚えない」
サイン会へ下着を持ってきた男性も
「悪口を言われない人はかわいそうです」
「まなほは、ずうずうしいから、明石家さんまさんの相手でも平気」
「以前より、ゆっくり話すようになりました」
第二章「いろいろな人と会って話せば若返ります」
〆笑って生きたい
「青春は恋と革命だ!」
「おいしい料理が出て来ると、これが”最後の晩餐”だと思う」
「料理がまずい時には黙っている」
「私の食事は朝と晩、2回です」
元気の秘訣その2「いつも”新しいこと”に挑戦する」
好奇心旺盛なところも、若々しさと関係があるように思います元気の秘訣その3「いろいろな人と会って、おしゃべりする」
喋るとストレスも発散するから健康になる。逆に無口な人は病気になる。
元気の秘密その4「人の幸せのために尽くす」
人間って自分のことだけしか考えないものでしょう。でも、自分さえよければいいという生き方は、やっぱり間違っているのよ。
人間って給料をいっぱい貰いたいとか、いい服を着て、美味しいものを食べて、健康で、幸せにいたいって願うものじゃないですか。その自分の欲求を脇に置いてといて、人の幸せのために尽くすというのは、なかなかできないと思うんです。私たち凡人、つまりおバカさんにはなかなかできません。だからこそ最澄(さいちょう)さんは「心がけなさい」と教えていらっしゃるのです。ですから、毎日じゃなくてたまにでもいいから、自分のできる範囲で人のために尽くす。それでいいのです。
元気の秘訣その5「健康で長生きのためには、毎日笑う!」
元気の秘訣その6「朝風呂で五体を目覚めさせる」
元気の秘訣その7「ストレスはその日のうちに発散」
「袈裟姿で目立つから買い物に行けなくて・・・・」
テキーラを一気飲みしたくなるような大変な悩み事があるの?
まなほ それは私だってありますよ。仕事のこととか、自分のこととかいろいろ悩みが重なって、何かモヤモヤすることもあります。
第三章 「難しい言葉を使わないのは頭がいい証拠です」
〆書いて生きたい
「先生に初めてほめられました」
権利を勝ち取るために闘った女性たち
伊藤野枝(*作家・婦人解放運動家)や雑誌『青鞜(せいとう)』ことを知って、女性の権利や自由を得るために闘った女性たちの逞しさに頭が下がりました。
私が若いときは、結婚するまで処女でいなければいけないとか、結婚後は生涯1人の人を愛するとか、女が自分で自分の人生を考えて生きる事なんてできなかった
「こんな生活とはちがう。こんなはずじゃない」
「書くことが好きだから、ストレスはたまりません」
「忙しいときのほうが筆がすすむものです」
「私は日本で3番目に字が汚い小説家だった」
「お会計では林真理子さんにはかなわない」
「人を褒める『コツ』があります」
「寂庵には『ケンカ薬』があります」
2018年5月、瀬尾さんは母校・京都外国語大学で講演を行いました。
寂聴さんとの出会い、
そして感謝の思い・・・・。
新入生たちに語った内容を紹介します。
特別章「瀬戸内寂聴が、私の中に眠る才能を開花させてくれました」
〆瀬尾さんが母校で語った寂聴さんとの絆
カナダ人の彼氏ができるはずだったのに
大学を辞めようと考えたことも
京都外大ライフでの、唯一の後悔は
就職活動で大きな挫折感を
「瀬戸内寂聴・・・・、えっ、あの尼さん?」
「”私なんか”と言うコは寂庵には要りません」
春の革命――先輩たちが全員退職
「人間はいくつになっても生活を変えられる」
「人間は何歳になっても生活を変えられるのよ。それに私は、ちょうどいい感じの生活になったときに、それを打ち破りたくなる。何かを変えたくなる。改革したくなるの。人間はたとえ90歳になっても、現状を変えたりすることができるのよ」
「瀬尾さんにしか書けない寂聴さんがいる」
憧れの篠山紀信さんに撮影してもらった
「よいところが何もないという人は誰一人いません」
《自分にはよいところが何もないと思っている人がいますけども、人間として生まれた以上、よいところのない人は誰一人いません。それに気づいていないだけか、あるいは、その才能がまだ芽を出していないだけなのです》
「『おかしい』と声に出して言わないとダメ」「私の人生は瀬戸内寂聴との出会いで変わりました」
「自分の夢は、口に出して言いましょう」
やって後悔することはありますけど、やらない後悔よりはやった後悔の方が私はいいと思うのです。いろんなことをやって1つでも多くのことを経験したほうが人生は潤うし、多くの人と出会っておけば、きっと自分の財産になります。
自分がしたいこととか好きなことは、口に出して言いまくった方が勝ち。
あなたが一歩踏み出すことで世界が変わるのです。
どうぞ皆さん、自分の未来にどんなことが起きるだろうと、それにワクワク、ドキドキして生きてほしいと思います。
現在、婚活中という瀬尾さん。彼女の結婚の条件から、
寂聴さんの恋愛遍歴、
そして家族愛へと、話題はどんどん広がっていきました――。
第四章 「お金によって幸せになった人を見たことがありません」
〜愛して生きたい
「あなたから男性にすり寄って口説きなさい」
「孫の嫁にと考えたことがありました」
「イタリアでモテないのはよっぽどのこと」
「牢屋にいっていた人の方が面白い」
「好きになると、イヤなところも辛抱できる」
結婚に失敗することはあるでしょう。
でも失敗したら別れればいいんです。だって現代は3組に1組が離婚している時代ですからね。人生と同じで、結婚も1回や2回、やり直したってへっちゃらです。
「男たちに序列はつけられない」
確かにダメ男ではなかったけど、とても変わったところがあって面白かった。たとえば私が上等な着物を買ったとするでしょ。そうすると、「ああ、それよう似合うね。でも、うちの嫁の方が、もっとよう似合う。ちょうだい」って言うの(笑)。
そうよ。そして、井上さんの長女の井上荒野(あれの)さんが小説家になって『切羽(きりは)へ』(新潮文庫)で直木賞をとったとき、その贈呈式で奥さんと並んで親族席に座ったの。
まなほ うーん、大人の関係ですね。
寂聴 そのころは、もう井上さんは亡くなっていたからね。贈呈式で会った奥さんが大きな声で「あっ、瀬戸内さん来てくださったの」なんて言うの。みんながいるところでですよ。そして自分の着ている着物の袖を広げて私に見せて、
「これ、瀬戸内さんの着物、似合うでしょう?」とか平気で言う(笑)。
まなほ 奥さんも、井上さんに負けず劣らず、すごい人ですね。
寂聴 井上さんから「着物をちょうだい」って言われても嫌じゃなかった。何か明るい感じで。「ああ、いいわ」って気になるの。
まなほ 順番をつけるものじゃないと思うんですけど、先生がいろいろな方といろいろあった中で、いちばん”いい男”は、どなたですか?
寂聴 そんなものない、やっぱりそのとき、そのときですからね。いいこともあれば嫌なこともあったのよ。いいことばかりとか、嫌な事ばかりなんていう人間はないからね。
「先生のお蔭で、家族に優しくなれました」
「祖父母」と「孫」が親友になる方法
第五章「いまが生涯でいちばん楽しいとき」
〆夢みて生きたい
「最後の晩餐は1人で食べたい」
「信仰は自然に導かれるものです」
「改装した天台寺も見てみたい」
「一緒に日光金谷ホテルに泊まったのはいい思い出です」
「私の代わりに法話もできるんじゃない」
「連載『その日まで』、その日とは死ぬ日のことです」
「作家を騙そうとする秘書は初めて」
「俳句の弟子、第1号は・・・・」
「素直で明るいあなたなら、どこに行っても大丈夫」
〆あとがきにかえて
単に利口というのと頭がいいということはちょっと違うんですね、ここまでは言っちゃいけないことか、もうここでやめたほうがいいとか、もうちょっと言ってもいいかとか、そう言うことが分かる、それが頭がいい、ということです。いくら教えたって、なかなか飲み込めないものなのです。
まなほが物書きになるために必要なこと
忙しくて遺言を書く暇がありません(笑)
(寂庵にて・談)2018年11月20日