性への質問を幼い頃からはぐらかしに会ってきた子どもは、この時期になると普通は聞いてこなくなりますが、テレビや新聞など見たり聞いたりした言葉や、できごとについて質問してくることも少なくありません。
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性への質問の答え方小学校高学年
性への質問の答え方小学校高学年
性への質問を幼い頃からはぐらかしに会ってきた子どもは、この時期になると普通は聞いてこなくなりますが、テレビや新聞など見たり聞いたりした言葉や、できごとについて質問してくることも少なくありません。あるいは、およそ知っていながら、それを聞いた大人がどのような反応を示すのか試すために聞いてくることもありますが、いずれの場合にも慌てたり、ごまかしたりせずに、きちんと答えることです。
質問は受精の仕組み(セックス)や男性の生理にもからんできますから、後の興味、関心の項に出てくることも参照しながら個々の話し方を考えて下さい。
・変質者とはどんな人？ どんなことをするの？
「変質者とか痴漢というのは、体は大きくなったけど、心の方が大人になりきれず困った人たちと思ったらよいでしょう。小さい時からの育て方、現在の生活の厳しさや苦しさ、それと悪い社会環境などのために、弱い心の持ち主がだんだんと押しつぶされ、ゆがめられて心の病気になってしまった気の毒な人たちです。痴漢というのは大人ですが、変質者には大人ばかりでなく高校生ぐらいの年齢の人もいます。
痴漢と言われる人たちには、電車の中や映画館など、人ごみの中で女の人の胸やお尻をなでたりします
。
変質者とは、もっとたちが悪く、女の人の洋服や着物を汚したり刃物で切ったりします。また、自分の性器をひとに見せたり、さわらせたがったり、反対にひとの性器を見たり、さわったりして相手の人が嫌がってさわいだりすると、けがをさせたり、殺してしまうようなこともあるので恐ろしいのです。
また、大人をねらうのは反抗されるとこわいので、子どもだけを狙う人もいますし、時には女の人だけでなく中学生以下の男の子を狙う人もいます。しかし困ったことには、この人たちは、ふだんは真面目に学校で勉強したり、会社などでもきちんと仕事をしたりというように、ごく普通にくらしているので、服装や顔つきからでは、なかなか見分けがつけにくいのです。
こんな人にひどい目にあわされないためには、次のようなことに気を付けましょう。
まず人混みなどで、さっき言ったようなことをする人がいたら、大声で周りの人に知らせて助けもらいましょう。恥ずかしがっていると、相手はますます付け上がってきますからね。
次は知らない人に声かけられても、どこかへついて行かないことです。道をたずねられた時も、途中で淋しい所があるような場合は、いっしょに案内して行くのではなく、ことばで教えるようにします。とくに車に乗っている人にきかれて、その車に乗って案内することは絶対にしてはいけません。
こうした話に対して、「それじゃあ、ひとに親切にしてはいけないのね」という子もいますが、そうした場合は「そうではあのませんよ。
ひとに親切にするということは、私たちが明るい社会をつくっていく上でとても大切なことです。しかし残念なことに、世の中にはひとの親切につけこんで悪いことをする人間がいるのです。だから、そうした人に付け込まれないよう、十分に注意をした上で親切にしようということです」と話してあげましょう。
道を教えるだけでなく、自分が不案内の土地で道をたずねる場合も、「通りすがりの見ず知らずの人に聞くのではなく、おまわりさん、駅員さん、お店の人といった“身元の確かな人”に聞くようにしましょう」と教えておくということが大切です。
おろすってなんのこと？
「いまのドラマの中で“赤ちゃんをおろす”って言っていたけど、おろすってなんのこと？」なんて、いきなり聞かれたら、たいていはドキッとするものですが、毎度言うように落ち着いて答えましょう。「おろすというのは、人工妊娠中絶のことで、いまのドラマのように、赤ちゃんを産んだのでは仕事ができなくなり、生活の困るという人が、お医者さんに行って、まだはっきり赤ちゃんの形ができない内に手術して、体の外に出してしまうことです。
勿論赤ちゃんは死んでしまいます。それにこの手術は、お腹の中の見えないところを手さがしでするのですから、いろいろ危険なこともありますし、後でお母さんの身体に悪い影響が残ることもありますから、よくよくの場合でない限りは、してはいけないと言ってよいでしょう。
つづく 月経(初潮)・精通について