男のウソは打算的だがバレやすい
そこへいくと男のウソはもっとストレートでわかりやすいが、男女の関係を深めるような微妙なニュアンスにはとぼしいものです。
女をだます、女から逃げる、そんなマイナス局面で使用されていることが少なくなく、それだけにウソの内容も打算的であったりします。
妻子ある男性と不倫関係にあった三十代の女性。二人は、男性が自宅以外に借りているマンションの一室で過ごすことが多かった。
男性は女房とはうまくいっていない、この一年くらい自宅にはほとんど帰っていないんだと、しょっちゅう口ににし、彼女もその言葉を信じていた。
ところがある日、男性がなにげなくポケットからテーブルの上に取り出した小銭のなかに、この近くにはないコンビニのレシートがまじっており、女性がその住所をたしかめると、はたして男性の自宅のマンション近くのものであった。
そこで彼女が問いつめると、男はしばし記憶をたどるようなそぶりを見せた後、自宅マンションの管理組合の会合が毎月一回あり、それに出席しただけだと弁明。しかし女性はすぐさまそれをウソと見抜き、この不倫関係にも先が見えてきたと感じた――。
知り合いの女性編集者から聞いた彼女の友人のケースですが、女につく男のウソにはこんなふうに一種、身もふたもない感じがつきまといます。そのくせ下手なウソが多く、バレやすい。
管理組合の会合というのも、とっさにしては知恵をはたらかせたほうでしょうが、なんといってもレシートの件はうかつのそしりを免れません。しかしまた、いかにも男が掘りやすい墓穴とも言えます。
あるいは、亭主が給料のほとんどを自分の小遣いに使ってしまう。いたし方なく奥さんはパートに出て生活費を稼いでいたが、亭主が東京へ出張するたびに、クラブや風俗店から請求書が届くことが重なった。
問いただすと亭主はすでに仕事を辞めており、遊興費や小遣いはすべて彼の親から出ていた。足りない分は親のツケに回していたのです。
亭主の父親は地元の首長も勤める名士で当初は玉の輿ともいわれたその結婚も、むなしく離婚によって幕を閉じた――これも知人の女性のケースですが、こういう、なんだかだらしないだけの男のウソもあります。
男のウソは「だまつてつく」のがいい
私は一度思いきって、家内に「オレのウソはどんなところから見抜ける?」とたずねたことがあります。女房はしばらく黙考したあと、
「一、誰かの名前を出すとき。二、電話でいうとき」
と短く答えたのでした。さすがに女房もだてに女をやっていない。いずれもみごと命中です。
帰りにちょっと女性のいる店に立ち寄りたい。遅くなるよという女房への電話に、つい▽▽さんにマージャンに誘われてね、なんて人の名前を出してしまう。ホントらしく見せかけるための仕掛けが、敵のするどいアンテナにはかえってウソ信号として引っかかってしまうのです。おまけに、
「帰り道、混まないといいがなあ」
なんて余計なことをことまでつけ加えて、二重に馬脚をあらわしてしまう。
それから直接いえばいいことをわざわざ電話でいう。外から別の用事で電話しているときに、いかにも取ってつけたように、
「ああ、そういえば、明日は接待ゴルフだからな」
なんていうウソをまぜる。
こちらには電話なら相手の顔を見なくてすむという意図があるのですが、あとでじかにいえばすむことを、事前に電話というツールを介在させ告げる点が、すでにもうあやしさ度80%くらいなのです。
ウソにリアリティーを持たそうと思ったら
このように余計なことをいったり、ふだん使わない道具を使用したり、数字をまぜてごまかそうとしたり…・男はうまいウソを修飾することを考えますが、相手が女性の場合、これはかえって逆効果のようです。
ほんとうのこと、事実にはうまいもヘタもありません。よぶんや修飾もありません。だからウソにリアリティーを持たそうと思ったら、飾るよりも殺(そ)ぎ落とすことを考えた方がいい。足し算より引き算のウソです。饒舌より寡黙なウソのほうが、男のウソには信憑性が生まれるのです。
これも知り合いの例ですが、酔っぱらって駅のホームで転び、肋骨にヒビが入ってしまった男がいます。しかし、それを奥さんに知られたくないため、彼は痛みに耐えながらも日課の早朝ジョギングを欠かしていません。
酔っぱらって転んだことを知られたくないのか、それとも、恋女房に余計な心配をかけたくないのか、それは判然としませんが(おそらくその両方なのでしょう)男のウソがややこっけいながらも輝きを見せるのは、こういう「だまってつくウソ」の場合であるといえます。
つづく
女に好かれるのは「湿気のないウソ」
セックスレスに陥らないにはSEXは体と心両方の快感を求めるもの心さえ満足すればいと言うは欺瞞に過ぎない自身の心と体の在り様を知ることで何を欲しているのか、何処をどうして欲しいのかをパートナーへ伝えることでセックスレスは回避できる。