おしゃれ男をキャッチするテクニック
おしゃれ男といってもいろいろです。これ見よがしなおしゃれをしている男は、単純に目立ちやがり屋さんで、自己顕示欲が強いと相場が決まっています。
自分の肉体に自信が持てないか、心の中に何かを引きずっているものがあり、おしゃれに身をやつすことによって、自分を元気づけているのかもしれません。
ですから、このおしゃれには相当なエネルギーがつぎ込まれています。おしゃれに関しては、努力を惜しまないタイプです。
もし、この努力の結晶に誰も注意を払わなかったら、彼は傷つきます。おしゃれのことになると、彼は傷つきやすいのです。
これは男にも女にもいえることですが、あんまりキメすぎちゃうと、そばに立つのに気が引けるから、敬遠されがちになります。アットホームな感じをどこかに残しておくことが、上手なおしゃれのコツでしょう。
男のおしゃれは女に見せるためのものですから、女には平均してやさしく振る舞います。
マナーをはずすことはありません。自分のほうからキチンと挨拶しますし、笑顔でお世辞をいったりするので油断はできません。適当にHをまぶした会話も上手で、集まった女性たちを笑わせています。
これ見よがしのおしゃれはちょっと気になりますが、全然かまわない男より数段マシです。おしゃれな男は下着だってきちんと取り替えているはずですから、フケツな感じがしません。
生活全体に身ぎれいな心配りがあるなら、交際していい、と女性は思っても不思議ではありません。
ただし、女性のほうが、身だしなみまったく失格という場合だと、愛想を尽かされる恐れがあります。
彼にアプローチしたいのだったら、彼のおしゃれセンスをくすぐるのが効果的です。
「いつもカッコいいんで、見取れちゃいますよ。そこで相談、おしゃれコーチお願いできませんか」
「いや―、ボクなんかそんな資格ありませんよ。とくに女性のおしゃれはむずかしいから」
「ジャケット探しているんですけど、イマイチ自信がなくて、一緒にお店に行って、あれこれアドバイスしていただければ、幸せなんだけどな」
あなたのアプローチに対する彼の反応は三とおりです。
・ショッピングにはつき合ってくれなかった。
・ショッピングにはつき合ってくれたけど、アドバイスのほうかは気がなさそうだった。
・ショッピングにはつき合ってくれて、熱心にアドバイスしてくれた。
熱心にアドバイスしてくれたときは、お礼にお食事でも誘いましょう。そのときは新しいジャケットを着ていくことです。ワインを飲みながら、次回のおしゃれコーチのアポを取り付けるのです。
彼があなたとのデートを素直に喜んで、
「そのジャケットすてきだよ。よく似合う」
なんていってくれたら、ワインで乾杯です。大いに脈あり、と考えてよろしい。彼が心のなかに引きずっているものを、どこかに捨ててくる日は近いはずです。
おしゃれな男でこわいのが、さりげないおしゃれをした自信過剰な奴。
ユニクロのシャツの上にベルサーチのジャケットなんてものを着て、下はジーンズ、それが年代物だったりします。
このタイプは、他の人のセンスを小バカにする悪癖をもつ、鼻もちならない奴が多い。
テレビのプロデューサーなんかによくいるタイプで、仕事がウマクいっていた、視聴率が上がってくるときは、機嫌も気前もいいのですが、うっかりそのつもりでつき合っていると、ある日、突然キレます。
「おまえ、バカか。よくこんなことがやってこられたな、死んじまえ!」
エリートぶっているけど、本質は人間性の寒い、この程度の男なのです。それでも、このラフなおしゃれにコロリとだまされる女性がいるのだから、おしゃれをあなどってはいけません。
カッコつけての低俗人間に騙されないよう、気を付けましよう。
このテの男は避けて通るのがいちばん安全なのですが、危険なしゃれ男と安全なしゃれ男をひと目で見分けるのは、至難の業です。
しばらくつき合っていれば誰でもわかりますが、その間にヒドイ目にあちゃった、なんてこともないとはいいきれません。
危険を避けるためには、おしゃれ男の取り扱い方を心得ておくことです。
善玉悪玉とりまぜて、おしゃれ男に共通しているのは、ホメられると弱いことです。
オセジでもかまいません。「センスいいっ!」なんてホメてやれば、イッヒッヒ状態がつづいて、デラックス・ディナーなんかご馳走してくれたりします。
根は単純なのですが、これがおしゃれ男の本質です。
“なぜおしゃれをするのか”を考えれば、答えは出てきます。モテたい、注目を集めたい、カッコイイっていわれたい、すべてこの“三たい”のためです。だから、おしゃれ男はおしゃれに気が付いてくれない人を憎みます。ホメてくれる人は神様です。
「あんた、おしゃれねェ」というのは、100%のホメ言葉でありません。
ほんとは、モテもしないのにという揶揄、オンナタラシという非難、男のくせにという軽蔑、などが少しずつ含まれた、微妙なニュアンスのトゲのある言葉なのです。
でも、おしゃれ男はこういわれるのがだいすきです。自分の都合の悪いことには気が付かないという鈍感さと図々しさ、これでなくてはおしゃれ男はつとまりません。
善玉おしゃれ男がいたら、ホメテホメてホメ殺してやることです。ホメてくれるのが女性だったら、おしゃれ男にとっては本望です。
ふたりの友好関係は末永くつづいて、めでたし、めでたしは、間違いありません。
男をジラす、待たせる、のも法則
何か違うんじゃないと思いながら、ずるずるとデートをつづけているふたりって、意外に多いものです。
「私たち、マイナス面でお付き合いしているんじゃないかしら。もう会わないほうがいいと思うんだけど…」
彼の部屋でSEXのあと、きっぱりこういってやりたいのに、それなりに馴れ合いの愛撫を交わししまうと、つい口をつぐんでしまいます。
デートの早い時期から肉体関係に入ってしまったふたりに、よく見られるシーンで、
〈恋の始まりと終わりは、ふたりきりになったときのバツの悪さでそれを悟られる〉
という、有名なフランスの格言どおりの展開です。
恋には熟していく時間が必要ですが、熟し損なうと、バツの悪さを二度味わうことになってしまいます。
誰でも受け入れてしまう、心優しくて気のいい女性、はっきりいうと“ゆるい女”ですが、ゆるい女にも二種類あるようです。ひとつは文字通り“ゆるい女”もうひとつは“チャリティ・ガール”です。どちらも男にとっては有り難い存在ですが、両者のあいだには歴然とした差があります。
チャリティ・ガール
「だって男の子って、ほんとうはしたがっているんでしょ。寝てみなきゃ、男の本質なんてわからないょ」
これはチャリティ・ガールの言葉で、80%は当たっています。チャリティ・ガールは、現実主義者なのです。でなければ、このセリフはなかなか吐けません。
“慈善”というのは、“与える喜び”“施しをさせてもらう幸せ”が本来の意味です。自分が高みに立って、恵まれない人に余り物を配るような慈善事業は、ほんとうのチャリティではありません。
“ゆるい女”
自分の欲望を満たそうとするだけなのか(ゆるい女)、相手に対してどれだけデリケートな配慮ができるか(チャリティ・ガール)、気配りと体配りが一瞬にしてわかってしまうのが、ベッドの中ということになります。
SEXは、一緒に食事をすることとも、よく似ています。
男の“品性”
デートしたときはけっこうマナーもよかったのに、食事が始まったら、ガツガツシャクシャ、人の話もろくに聞かずに、自分の食欲を満たすことだけに熱中する男がいます。
こんな男のSEXなんて、想像しただけでムカつきます。
ベットの中と食事だけで、その男の“品性”が判断できると言っていいでしょう。
SEXだって、お互いがいい気持ちにならなければならないのに、自分の欲望を早く満たそうと、やみくもに突き進み、さっさとすませて、
「ああ、うまかった」
舌なめずりしている奴もいます。
「何よ、このバカッ!」
ドッチラケの女性に背を向けて、もう高イビキというんでは、この男の将来、暗いなァ。
自分もSEX大好きで、男なんて寝てみなきゃわかんないよ、と吹っ切れているはずのチャリティ・ガールでも、この仕打ちは許しません。
自分の品位の劣悪さを隠そうとする
ただし、男は気が小さくてミエっ張りだから、あとで悪口をいいふらす恐れがあります。おさせ、寝れるコ、プレイガール、オトコ好き、インラン、ルーズ、共同便所などなど、女性を辱める言葉はいくらでもあり、それをばら撒くことで、自分の品位の劣悪さを隠そうとするのです。とんだ“攻撃”は防御なりですが、こんな男には天罰が下ることを祈りましょう。
恋ごころというきわめてデリケートな心の高まりに、完熟するまでの時間がある程度必要といったのは、SEXを手に入れると、
「ああ、うまかった」
で、すべてを自分のものにできたと思い込む男が多いからです。このテの男たちのために、熟すべき恋が熟さなかった、というケースが非常に多いのです。
恋の水子、とでもいいましょうか、女性の心の底にオリのように残るいやな思い出をなくするためには、“おあずけ”の時間がどうしても必要になってくるのです。
おあずけの時間というのは、性的行為にすすむ前の、男をジラス方法でもあるのです。
代表的なのは、〈入れちゃダメよ〉というもので、英語でコック・ティザー。いまのようなSEX解禁時代の前、日本でもヘビーペッティングなんてものがはやりましたが、まさにそれです。
避妊、中絶が自由でなかったアメリカでは、三十年しらい前までは、ペッティング、ネッキングといつた前戯で、恋人同士は我慢していたものです。
“ジラす”という行為は鉄則
この“ジラす”という行為は、自然界での大鉄則で、動物界のメスの生殖行為を見るとよくわかります。メスはオスをジラし、なぶり、待たせ、ぎりぎりまで興奮させてから、結合を許す習性があります。
これは、種の保存のために必ず受胎しなければならないというメスの使命を果たすためにはどうしても必要な行動で、自らの排卵をそうやって待っている自然の法則なのです。
人間のオスは、待たされるときどんな反応をするでしょうか。
怒る、逆上する、暴力的になる、懇願する、ふてくされる、人それぞれ反応の仕方が違うでしょうが、そこにチラリと本性が顔を出します。
空腹のときにメシにありついたのと同じで、素顔をさらけ出します。男の値打ち、品性があらわにされる瞬間です。
待たせて、ジラせて、男を観察するのも、恋の鉄則です。
恋の誘いの“スキ”はつくるもの
「教養がジャマして、もう一歩踏み込めないのよ・・・」
ヌケヌケとこういう女性がいます。すぐにボーイフレンドをつくり、デートを重ねますが、しばらくして会うと、相手が変わっています。
ひょっとしたら浮気症のいい訳のつもりなのかもしれません。高価なブランド物に身を固めて、ツンとした人に多いようです。
―多くの女性は、教養があるというよりも、
教養によって汚されている場合のほうが多い―
モーリャックというフランスの作家の言葉ですが、教養とはあまり関係なさそうなおネエちゃんたちの会話に耳を傾けてみると、
「男の子って、デートっていうと、ど―してディズニーランドになっちゃうのかな、もう二十回も行っちゃったょ」
デートに明け暮れている、お気楽さんのボヤキです。
「あんたは子供ぽいから、ディズニーランドに連れていけば喜ぶっと、男のほうが思うんじゃない」
「そうかなあ、もしかすると、私が好きになる子が、子供ぽいなのかもしれない」
リクツです。立派なリクツです。このおネエちゃんはデキる。
「でも、ディズニーランドって、子どもぽい、大人っぽいに関係なく、好きな人は好きなんじゃない」
ムジャキでちょっとオバーを演じているコのほうが、声をかけやすいというのは、洋の東西を問わず真実です。
賢そうな女、スキを見せまいとしている女、ガードが堅そうな女は、出会いの最初では、どうしても敬遠されがちです。賢そう、スキがない、ガードが堅そう、は、恋のキッカケではハンデになります。
俗に、ブラウスの胸ボタンを首のところまで全部かけている娘は、なかなか恋が始まらない、なんていいます。胸もとのボタンが上からひとつふたつはずれて、胸の谷間が何となく見えるくらいが、男の子にとっては気がラクだし、目にも快いのです。
男は、相手の女性が自分より知的で教養があると感じると、しり込みします。
けして近づこうとはしません。無理に近づくときは、肉体の力を誇示しようとします。暴力的になるのです。
男が女を好きになるときは、あどけなさとか、かわいさ、ときには弱さに惹かれることが多いのです。
お見合いじゃないんだから、知識や学歴みたいなものは、恋の第一印象では、むしろマイナスにしかなりません。
ところが、おかしな現象も見られます。東大出の女性アナウンサーが、みょうにセクシーだったりすると、男たちは大騒ぎします。
これが教養丸出しで、ガードも堅そうだったら、ただちに“鼻もちならない”というレッテルが貼られるのに…。
知性と教養の関係で、東大出の女と聞いただけで。男たちは条件反射的に逃げ出しますが、セクシーだと踏みとどまるというのもおかしな話です。
改めて“セクシー”の引力の強さに驚かされます。
たぶん知性も教養も、セクシー影に隠れてしまうのでしょう。
昔は“色の白いのは七難隠す”といったものですが、いまはセクシーが七難を隠すのかもしれません。
このアナウンサーは、たまたま頭が良くて、受験勉強にうまく適応できただけのことで、中身はフツーの女のコのわけで、単に知性、教養、学歴とセクシーのミスマッチが話題になるわけです。
あるいは男に、知性、教養、学歴とセクシーさは両立しないという先入観があるのかもしれません。
知性、教養はともかく、学歴は恋には似合わない、のは確かです。生身の人間と人間の出会いなのだから…。
男というのは意気地がないもので、すべてにおいて相手より勝っていると思うと、気軽に声をかけてきたり、誘ったりします。女性にとってはあまり気分のいい話とはいえません。
男に声をかけられたとき、私、モテるんだあ、なんてムジャキに喜んでいる場合ではないのです。
男に声を“かけられる”のと“かけさせる”のでは、それこそ天と地の違いがあります。
“かけられる”のは、
たくまずして全身スキだらけということで、二十回もディズニーランドへ行けるかもしれませんが、あまりホメられることではありません。
“かけさせる”のは、
おわかりのとおり、自分で誘いのスキをつくって、いい男に声をかけさせるのです。
相手が図に乗ってきたり、予定外の男が反応を示してくることもありますが、そんなときは手品のような鮮やかさでスキをかくします。
瞬間、鉄仮面のような女に豹変し、(?)声をかけてしまった男はシラけた顔で退散、となるのです。
スキを見せるというのは、女性にとってはとてもおもしろいゲームで、病みつきになることもあります。
スキの見せ方に工夫を凝らし、今日の仕掛けは食いつき具合が良かったなどと、いろいろ研究するのが楽しい。
酒を飲ませて何とかしてやろう、と牙を研いでいる男と、誘っているのに気が付かない鈍感な男とでは、スキの見せ方も違ってきます。
映画を観たあとで、お茶でも飲もう、となりました。
私、コーヒーはあきちゃった。お酒飲みたいの、たまには…」
「えっ、お酒ですか、いいんですか。ワインくらいなら、いいかな」
「父親のブランデー、寝酒に盗み飲みすることがあるんですから、へっちゃら」
「キミ、まだ未成年でしょう」
「やだァ、成人式は過ぎましたよ」
「そうだっけ、じゃ、一杯だけ…」
スナックへ行っても、ナイト気取りの彼は時間ばかり気にしてつまらない。
「このごろは、父の帰りが遅いから、門限はあまり気にしなくていいんです。さっき母に電話入れていたし…」
一生懸命誘っても、ナイト気取りの彼には通じません。送ってもらい、酔ったドサクサでキスだけ…。
酒を飲まして何とかしてやろうという男は最低だけど、誘われているのに気が付かない鈍感な男も困ったものです。
上手なスキの作り方って、案外むずかしいものなのです。
キマリ文句の上手な使い方
恋のいろいろな局面で、定番のように出てくる言葉があります。
女性はあいさつ代わりに何気なく使うのでしょうが、男にはボディブローのように効く場合があるのです。
そんなとき、男は腹の中で〈チクショウ、こんな女、二度と誘わないぞ〉と呪辞の声をあげているのです。
使ってはいけない言葉、使わないほうがいい言葉…デリケートな心づかいで、言葉は選んで使いましょう、
【楽しかったわ、取っても…・】
デート、ドライブ、食事、映画…とひととおりのおつき合いがすんだところで、このセリフ。また、タイミングがいいんです、女性が言うときは…。
〈今日はこれ以上はダメなのよ〉
忽然とした態度で、言外でダメを押しています。
ノーガードのところに先制パンチを食ったようなもので、一発で男はガクッ。スゴスゴ退散していくのです。
【そんなこと、あなたらしくないわ…・】
初級デート口座に、三回目でキメるべし、なんていうのがあります。悪い先輩からこんなコーチを受けてデートにやって来ると、おおむねロクなことにはなりません。
キメちゃおうと気負っているわけですから、いつものとは違います。
しつこく深追いしてくる男に、プライドを傷つけないよう、やんわりとお断りするときのキメ・ゼリフがこれ。
やんわりといったって効果は絶大で、あ―ら不思議、男はこのひと言で金縛りになってしまう。
ふだんはなまじ紳士的に振る舞っているから、正面切ってこういわれると、思わず、
「ハハッ、ハイ」
なんて返事しちゃって、「アレしようよ」と強引に迫ることなど金輪際できなくなるのです。
【あら、もうこんな時間】
カレと盛り上がって、ほんとうに楽しい夜を過ごしているのだったら、時間なんか気にならないでしょう。ときのたつのも忘れて…といういい方は、こういう夜のためにあります。
詩ごころと芝居っけのある女性だったら、「時よ止まれ、永遠に!」なんて叫び出すかもしれません。
ところが、退屈しているけど、あからさまにツマンナイといってはカドが立ちそうなとき、女性は時間を口に出します。
「門限があるの」
「父がけっこううるさいの」
門限やオヤジのせいにしておけば、ものごと丸く収まるのです。お人好しの男性だったら、〈へえ、けっこう硬い家庭なんだな〉なんてみょうな感心をしたりします。
あら、もうこんな時間…というのは、たいへん便利で柔軟性のある言葉なので、退屈な男から逃げだすときとは反対に、もう一歩踏み込んでもらいたいのに、カレが手間取ってモタモタしているときにも使えます。
早くしないと、帰っちゃうわよ、と催促しているのに、男ってほんとうにドジなんです。
すっと立ち上がり、何モタモタしているのよ、意気地なし! とシッタするのでは、あまりにも女らしくないので、気だるい表情で腕時計を眺めやり、あら、もうこんな時間…・。
いちど試してみてください。
【よかったわ、ほんとに】
これも皮肉でいう言葉のひとつ。それなのに言葉通りに受け取るマヌケが多くて、
「ホ―ント、つかれる」
と、OLさんはゲンナリした表情でつぶやきました。
せっかくのドライブなのに道路が大渋滞、お昼は目的地で土地のものを食べる予定だったのに、混んだドライブインで食べたくもないウドンを食べさせられたり、トイレタイムもとらないで突っ走しったり、モーテルに入りそこなったりの連続ドジ。
ドライブの腕もイマイチで、山道では悪路と急発進、急ブレーキのおかげで気持ちが悪くなる始末。
そんな私を気づかうふうはまるでなく、イライラするのかタバコばかり吸いつづけるので、タバコ嫌いなこちらの迷惑は大変なものです。もう、ウンザリ!
私はキレる寸前なのに、カレはどこ吹く風なんだから、この男の神経、いったいどうなってるの?
車を降りるとき、捨てセリフのつもりでいったのに、
「そう、よかった。楽しかったね。また行こうよ」
上機嫌でこうきちゃうから、やってられません。
正確にいうと、(行かなきゃ)よかったわ、ほんとに、なんだよ、バカッ!
車の運転をよく見ていると、ドライバーの性格がよくわかります。
追い越されると「チェッ!」、前がモタモタしていると「バカヤロッ」。こんな性格がSEXのときにも、同じように表れるのです。
ドライブって、ほんとうにいい勉強になるものです。
【私たち、SEXだけでつながっているの?】
体から始まる恋もあります。
あの人(コ)とSEXしたい、ピピッと電気がきたら、それはそれで相性というものなのかもしれない。
しかし、体から始まった恋は、男のほうは、デート=SEXと思い込みます。
SEXは楽しいけど、そればかりだと女性のほうは、何だか便利に使われているだけのような気がしてきます。バカにされているんじゃないかと、腹も立ってきます。
SEXすることに引け目を感じたり、コンプレックスをもつことはありません。快感があり、それなりの充実感が得られるなら、それでいいんじゃないですか。
ただ、男が“いつでもどこでも手に入る”と思い込んでしまうと、面倒なことになります。その瞬間から、あなたは恋の道具からSEXの道具に格下げで、男があなたにあきたときが、恋の終わりです。
過剰にSEXをむさぼらず、タイミングよくこのセリフでカレを牽(けん)制することが、体から始まった恋を長続きさせるコツです。
【私、あなたの何なのよ?】
このセリフもいい方によっては、ケンカ腰になりかねません。もっとも恋のベテランになると、何種類かのパターンをマスターしていて、臨機応変に、色っぽく恨みっぽく詰め寄る、ケンカ腰で迫る、などと使い分けているようです。
デートの最中に他の女性からケイタイが入って、それにトクトクと答えているカレ。イライラしているのにも気が付かないふりして、席を立つと外で長電話では、キレるのが当たり前でしょう。腹のなかが煮えくりかえり、
「バカにするのもいい加減にしてっ! あなたの何なのよ?」
と、これはケンカ腰にならざるをえません。
しかし、よ―く考えてごらんなさい。こんなハンチクなお調子男に本気で腹を立てるのは、あまりにもバカバカしい。こんなときには侮辱をこめて、
「じゃあね、サヨナラ」
周囲に聞こえるように大声でいって、席を立つことです。公衆の面前で、ふられ男が、まだケイタイを握りしめてオロオロしています。
つづく
第五章 めくるめくSEXへ
操、めくるめく、貞女、純潔…昔はスゴイ!
煌きを失った性生活は性の不一致となりセックスレスになる人も多い、新たな刺激・心地よさ付与し、特許取得ソフトノーブルは避妊法としても優れ。タブー視されがちな性生活、性の不一致の悩みを改善しセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。