知性と言う捉えどころのないものもまた、重要なカギとなる資質がある。いわゆる知能テストが実際に何を測っているのかは、正確にはわからない。ただ、知能テストで高得点を取った人々に何ができるかと言うなら、客観的な証拠が存在する。トップ画像煌きを失った性生活は性の不一致となりセックスレスになる人も多い、新たな刺激・心地よさ付与し、特許取得ソフトノーブルは避妊法としても優れ。タブー視されがちな性生活、性の不一致の悩みを改善しセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。

知性

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デビィツド・M・バス 訳=狩野秀之

知性

資源の獲得と保持に関係した資質は、頼りがいや感情の安定性、野心や勤勉さといったものだけではない。知性と言う捉えどころのないものもまた、重要なカギとなる資質がある。いわゆる知能テストが実際に何を測っているのかは、正確にはわからない。ただ、知能テストで高得点を取った人々に何ができるかと言うなら、客観的な証拠が存在する。

 アメリカでは、知性は将来多くの経済的資源を得ることを示すよい指標となる。テストで優秀な成績を上げる人々は、よい学校へ行き、より高度な教育を受け、最終的には給料のいい仕事に就くことが出来る。

建設業や大工といった分野でも、知性の高い人間は他人よりも早く責任ある地位につき、高い収入を得る傾向がある。部族社会においても、酋長や指導者たちは、ほぼ例がなく、高い知性をそなえた人々から選ばれる。

もし知性が、人類進化の歴史を通じて、経済的資源の所有を示す信頼できる資質でありつづけたとすれば、女性は、知的な配偶者を好む傾向を進化させたはずだ。配偶者選択に関する国際調査によれば、女性は実際に、「教育および知性」を、一八の望ましい資質のうち五番目にランク付けしている。

より絞り込んだ一三項目からなるリストを使用した調査では、「知性」は第二位にランク付けされおり、この結果は前世界共通だった。また、三七のち一〇の文化圏で、女性は男性よりも配偶者の知性を重要視している。エストニア人女性は、一三の望ましい資質のうち知性を第三位にあげているが、エストニア人男性は第五位に評価しているに過ぎない。

ノルウェーでは女性が第二位に評価しているのにたいし、男性の評価は第四位である。ただし残りの二七の文化圏では、男女双方が、配偶者の知性に対して同等の高い評価を与えている。

知性の高さは将来得られるだろう数多くの利益を示している。そのなかには、すぐれた子育ての方法や深い文化的知識をなども含まれる。さらに知性は弁舌の才能や、集団内の他の成員にたいする影響力、危険をあらかじめ察知したり、病気になったとき適切な治療をほどこしたりする能力とも関係している。知性の優れた配偶者を選んだ女性は、そうした重要な資源の受益者となる確率が高くなるのだ。

マイク・ボトウィンと私は、知性の高さとはどんな行動から判断されるかを明らかにするために、一四〇人の男女にアンケートを試みた。自分の知人のうち最も頭の良い人々を思い浮かべ、彼らの知性の高さを示していると思われる行動を五つあげてもらったのだ。そこで回答された行動はすべて、その知的な人物と幸運にも結婚した配偶者に、なんらかの利益をもたらすものだった。

頭のいい人々は、一般に広い視野を持っていることが多く、問題をあらゆる視点から眺められるので、よりよい判断や決定を下してくれる。他人にメッセージを上手く伝えられ、また人々が何を感じているかを知っているので、正しい解決策を選ぶことが出来るだろう。また、金の使い方も心得ておりせっかくの資産を失ったり、浪費せずに済むはずだ。

経験のない仕事でも、ほとんどミスせずにこなせることは、彼らが問題の解決や時間の使い方に優れていることを示している。女性が知性の高い男性を配偶者に選べば、そうした利点をことごとく享受できる可能性が高まる。

知的な人々がもたらしてくれるこうした利益を、あまり知的でない人々の行動のために強いられるコストと対比してみよう。後者の例としては、例えば他人からの微妙なメッセージを把握できないとか、場違いな時に適切でないことを口にするといった、社会性の欠如をしめすものがある。

また一般に、知的でない人々が同じ失敗を繰り返すことが多く、経験から学習する能力が劣っている。単純な指示を取り違えたり、説明を理解できなかったり、明らかに間違った考えに固執したりすることもある。こうした行動から、知的でない配偶者は問題解決能力が劣り、働き手としても頼りにならず、社会性も乏しいことがわかる。知的でない配偶者を選んだ女性は、そのためのコストを背負わなければならないのである。

われわれの祖先のうち、知的な配偶者を選んだ女性たちは、自分や子どもたちのために社会的・親族的・経済的な資源を確保できる確率が高かっだろう。知能は比較的遺伝しやすいので、このすぐれた資質は息子や娘たちに伝えられ、さらに付加価値を生み出す。さして現代の女性たちも、あらゆる文化圏を通じて、知性的な男性を好む傾向を共有しているる

とはいえ、知的レベルがあまりに異なった相手よりは、自分と同じくらいの知性をそなえた相手のほうが、一般に配偶者は好まれる。たとえば平均的な知性の持ち主は、ふつう、聡明すぎる相手を配偶者に選びたがらないものだ。婚姻関係がうまくいくためには、同質性が肝要なのである。

 つづく 協調性