脳の教科書

脳のコンプレックスを見直そう

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 脳図脳の教科書・加藤俊徳著=

脳のコンプレックスを見直そう

 眠っている脳番地を刺激するうえで大切なのは、「脳のコンプレックス」を解くことです。
 脳のコンプレックスとは、普段の生活の中で苦手意識を持っている能力のこと。たとえば、「言いたいことをうまく伝えられない」「よく道に迷う」「人の名前をすぐ忘れる」「リズム感がない」などが、これにあたります。

 なぜ、苦手かと言えば、その能力を発揮するための脳番地が「休眠中」だからです。
 脳番地が使われない理由は、「そもそも使うような場面がない」「ストレスを感じるのであえて経験すこと自体を避けている」などさまざまな理由があるでしょうが、いずれにせよ十分に脳番地が働いていないことには変わりありません。

 なかでも多くの人が抱えているものに、「自分は頭が悪い」というコンプレックスがあります。なぜ、こうしたコンプレックスが生まれるかといえば、学校教育の中で「学校の成績が悪い→頭が悪い」と思い込まされているからでしょう。

 スポーツなど勉強以外の分野で実力が発揮できるといいのですが、それが実現されないと、「どうせ何をやってもダメだから」と、何事にたいしても消極的になってしまいがちです。
 私から言わせれば、それは大きな間違いです。

 仮に学校の成績が優秀だったとしても、その人の脳番地がすべて優れているわけではありません。むしろ「学校の成績が良い」という慢心が、社会に出た後で大きな失敗に結びつくことさえあります。

 しかし、日本の学校教育においては、あくまでも勉強の成績だけを重視し、それ以外の能力を軽視する傾向にあります。そのため、感性や行動力をみがく脳番地が使われず、ほとんどが休眠状態になってしまうのです。これは、実にもったいないことです。

 脳には「伸びたくない」と思っている場所などひとつとして存在しません。
 にもかかわらず、「何をやってもダメだから」とあきらめてしまうのは、脳番地に入ってくる情報を自ら断ち切って、成長を妨げてしまうことになるのです。
 脳のコンプレックスを見直して、自分の脳の可能性を信じてあげてください。

 ここまで、脳の仕組みと「脳番地」という概念について解説してきました。次の章からは、いよいよ8系統の脳番地を強くするトレーニングを紹介していきます。では、実際に脳のトレーニングをする場合、どんなことに気をつければいいのでしょうか。
 実は脳を効果的に鍛えるためには、いくつかのポイントがあります。ここでは、そのポイントを3つ紹介しましょう。

ポイント@日常の習慣を見直す

たとえば、1日に2000円の食費で過ごしていた人が、急に「1000円で過ごせ」と言われたらどうでしょう。難しいと感じるのではないでしょうか。
 なぜかといえば、その人は日常的に2000円の食費で過ごすことに慣れてしまっているからです。
 それまでは「このレストランで食事したら、予算を超えそうだからやめよう」「この弁当は498円か。
だったら買っても大丈夫だな」と考えながら行動しており、これを毎日繰り返すことで、2000円以内で食事することが「習慣」になっていたわけです。
 ところが、予算が1日1000円になれば、それまでの生活を振り返って、何らかの工夫をしなければならなくなるでしょう。

 外食中心の生活だったとすれば、自炊中心の生活に切り替えるでしょうし、買い物に行ったときに1品多く買う傾向があれば、買い物の回数を減らすかもしれません。

 大事なのは、このように生活習慣をほんの少し変えて、脳番地に「揺さぶりを」をかけることなのです。それまで偏った脳番地の使い方をしていたとしても、生活習慣を変えて新しい経験を創り出すことで、眠っていた脳番地が刺激を受けたり、無関係だった脳番地同士がリンクしたりします。

 生活習慣を変えることは、それまでの自分をあらゆる角度から見直すことになるだけでなく、自分の脳を点検し、脳の使い方を一新することにもつながるのです。
 この(見直し)は、とくにビジネスマンにとって有効です。

 よく、「仕事が忙しい」と長時間にわたってダラダラ仕事をしている人がいますが、このようなタイプの人には、脳にとって悪い習慣が身についている可能性があります。

 そもそも1日のうちで、仕事に必要な脳番地を使うのが許されるのは8〜10時間程度、それ以上の時間を仕事に費やしていると、同じ脳番地を長時間使い続けることになり、その結果、脳が疲弊して作業効率が低下してしまうのです。

 長時間同じ作業を続けているような人は、改めて自分の生活習慣を見直し、仕事の一部を誰かに手伝ってもらったり、小休止を取って気分転換を図ったりすることが必要でしょう。
 脳を鍛えるには、特別な器具や準備は必要ありません。このように、日常生活をほんの少し見直すことで、使っていない脳の番地に刺激を与えることができるのです。 

ポイントA脳の癖を知る

2つ目のポイントは、脳の「癖」を知ること
 何か作業をしている間、手を休めて頬杖をついたり、貧乏ゆすりをしたりと、人はさまざまな癖を持っていますが、同じように人間の脳にも「癖」が存在しています。
 ただし、脳の癖には2種類あります。

 万人に共通する癖と、それぞれの人が持っている固有の癖です。
 このうち、万人に共通の癖とはどういうものでしょうか。
 ここで4つの特徴を紹介しましょう。

 たとえば「ほめられると喜ぶ」という性質は、脳がもともと持っているものであり、誰の脳にも共通して見られる特徴です。
「君は聞き上手だね」と言われた瞬間、このポジティブな情報に聴覚系脳番地が反応し、ますます聞き上手になろうとします。同じように「話し上手だね」と言われれば伝達系脳番地が、「見る目があるね」と言われれば視覚系脳番地が反応します。このようにほめられることで、脳番地は順調に成長していくのです。
 また、「数字でくくると認識しやすい」という特徴もあります。

「『脳番地を効果的に鍛えるポイント』を思いつくままに説明します」とダラダラ項目を挙げられるより、「これから『脳番地を効果的に鍛えるポイント』を4つ、順番に説明します」と言われた方が、理解しやすいのではないでしょうか。

 はじめに数字を提示することで、脳は全体像を認識しやすくなるのです。もうひとつ、デッドラインを設けることで「オン・オフが明確になる」という特徴も、「今日の4時までに必ず計算を終わらせる」と決めれば、「どうやって片付けるか」を考えながら、集中して取り組むでしょう。

 そして、仕事を片付け、デッドラインを過ぎた瞬間、脳はそれまでの思考から解放されて別の思考に移行していきます。

 このようにデッドラインを設けることで、脳の思考にメリハリがつくのです。
 最後の特徴は「睡眠によってバフォーマンスが高まる」というものです。睡眠中、脳は起きている間に入力した情報を整理し、リセットしています。

 ところが眠らずに起きていると、この作業ができません。
 眠気を感じながら作業を続けても効率は悪くなる一方ですが、たとえ短い時間でもきちんと睡眠を取れば、それだけ頭の中がシャープになり、高い成果を上げることができます。
 以上が、脳本来の「癖」です。

 では、人によって異なる「固有の癖」とはどんなものでしょう。
 簡単に言えば、その人がとりやすい「思考のパターン」だと考えてください。脳は「好き・嫌い」という嗜好に大きく影響されます。たとえば、「マンガを読むのは好きだけど、本を読むのは嫌い」という人がいます。

 こういう人は活字から場面を想像するという思考回路が未発達なため、絵を見ながら文章(吹き出し)を読まないと、内容を理解しづらいのです。
 人間はどうしても「好きなこと(=心地良いこと)」を選びたがるものですから、マンガが好きという人は、放っておけばマンガばかり読むことになるでしょう。

 これが、その人に固有の「癖」なのです。
「脳の癖」とは、あなたの脳にすでに出来上がっている「高速道路」のようなもの。
 いつも「通行」している思考の「高速道路」に乗れば、たやすく物事がこなせます。

 しかし、道がない(癖ができていない)ことをするには、道路工事から始めなければならないため、時間がかかってしまう。だから、その手間に嫌気がさして、癖づけできていないことは途中で辞めてしまうのです。
 ただ、この癖づけは絶対に変えられないものではありません。
添付の図を見てください。
脳画像
これはある女性のMRI画像です。
もともとこの女性は、物事を判断するときに、過去の事例に当てはめてものを考えすぎる傾向がありました。そう考えるほうが、単純に楽だったのでしょう。
 そこで、事実が何を表しているのかを自分なりに分析するように指導したところ、矢印の部分の枝ぶりが著しく発達したのです。

 これは、意識の持ちようによって新たな癖をつくることに成功した例と言えるでしょう。
 脳を効率よく鍛えたいなら、このように自分の脳が持っている癖や特徴をよく知ることです。トレーニングを実践するときは、このことを覚えていてください。

ポイントBしたい思考で発想する

多くの人は、会社でも日常生活でも「やるべき(should)こと」をたくさん抱えているのではないでしょうか。
 自分にとって「やりたい(want)こと」があっても、それができないほどやるべきことが多すぎると、やがて何事にも対しても「やらなければならない」と思いながら行動することになり、結果として常に「やらされている」という感覚に陥ります。

 このような受身の状態を、私は『させられ思想』と呼んでいます。一方、逆の能動的な思考は「したい思考」です。
「させられ思考」に支配されてしまうと、仕事で上司から指示をされても、聴覚系脳番地が受身的になってしまいますし、仕事の資料に嫌々目を通しているうちに、視野系統脳番地も受身的になってしまいます。脳番地を鍛えるときには、この「させられ思考」を「したい思考」に変えることが大事なのです。

 その一環として心がけたいのが、情報に自主的にアクセスすること。
何となく情報を得るという姿勢は、受身という点で「させられ思考」です。
 一方、自ら情報をキャッチしようとすれば、それは「したい思考」になります。

 テレビをつけたときに、たまたま放送していた野球中継をみるのと、「野球を見たい」と思って野球中継をみるのでは、最初の意識において大きな違いが生まれます。
 後者こそ「したい思考」の発想であり、望んでいる情報を自分のもとに積極的にたぐりよせる考え方です。
 ところが前者の「させられ思考」では、流れてくる情報を受動的に取り入れるだけで、一方通行になってしまいます。

 脳を鍛えるという行為は、明確な意思のもとに行われるというものですから、「させられ思考」では効果は出ないのです。

 脳番地には使っていないもの・眠っているものがあることはすでに述べましたが、使っている脳番地は、おのずと「したい思考」になっています。一方、使っていない脳番地は「させられ思考」になっている可能性があります。

 自分の脳の習慣を見直し、それぞれの脳番地を「させられ思考」から「したい思考」に変化させなければいけません。
 これからご紹介する脳番地トレーニングは、そのためのマインド・チェンジの入り口です。
 各脳番地に刺激を与え、「させられ思考」を「したい思考」に転換するのです。
 この転換ができれば、今までの受身的な自分とは全く違う、何事にも前向きで積極的な自分が誕生することでしょう。
 つづく   脳全体をひっぱる司令塔