諸冨祥彦氏著
目次 生きがい発見の心理学
生きがい発見の心理学
人間の悩みや苦しみは、その時代時代の固有の空気が微妙に反映されます。
たとえば、ここ数年激増し、先進国の中でも顕著になった中高年の自殺者の問題です。もはや、この国は、交通事故死の何倍もの人が、自らの命を絶たざるを得なくなるほど、生きづらい国になってしまったのです。
生きている意味がわからない
おそらく電車や飛行機の中で幾度か私の本を読みなおしておられたでしよう。バッグの中から取り出された何冊かの私の著書のたくさんのページに朱線が引かれていたり、付箋が貼られたりしています。「私の熱心な読者の方なんだろうなぁ。ありがたいことだ」と思い、その気持ちをお伝えすると、こう言われたのです。
自分を傷つけていると、気持ちが落ち着く
ある日の放課後、大方の子供たちが部活動に行き、辺りも静かになっていた頃。一人の中学2年生の女子生徒が、カウンセリング・ルームに顔を見せてくれました。まさみちゃん(仮名)という、以前にも一度だけ、何人かの友達と連れ立って来室したことのある女の子です。
充実した孤独を手にするための五つ条件
私たち日本人は、もう少し「孤独」や「ひとり」の持つ積極的な価値を認めていくべきではないか、と思います。孤独は、これからの時代において、そう、「なってしまう」否定的な現象でなく、現代をタフに、豊かに、クリエーティブに生きていくために必要となる。積極的な「能力」である、と考えているからです。
フォーカシングの実際
ここで、フォーカシングの実際例を一つ紹介しましょう。
ある女性は、ある友人を思い浮かべていると、なぜだか、お腹のあたりに「重〜い感じ」があることに気づきました。そして、その「重〜い感じ」には、なぜか意味があるような感じがして、妙にそれが気になります
辛い出来事こそ、気づきと学びのチャンス
―プロセスワークの基本的な考え方―
「悩みのタネ」や「人生の問題」とどう向き合うか
私たちの人生には、「悩みのタネ」や「困った問題」が付きものです。重い病。肩こりや頭痛といった慢性の症状。タバコやアルコール、ギャンブルなどの「辞めたいけれど、なぜかやめられない病」。