不倫の恋はどちらかというと、男性が彼女を何とかして手に入れようとしているというよりは、女性のほうが彼を自分のものにしたいと願う気持ちのほうが上回るものである。トップ画像

さよならしたのに、もう死ぬほど後悔しています

本表紙 梅田みか 著

さよならしたのに、もう死ぬほど後悔しています

私は今二十七歳。二日前、彼(三十八歳)にメールで一方的にさよならしました。言葉にすると涙でいえなくなっちゃうから、きょう、彼からメールが来ました。「メール、ショックでした。これからのことを考えると、これでよかったのかなとおもいます」と…。

 彼とか会社は同じですが、違う支店のため、年一、二回の会社行事や仕事の電話で話す程度でした。六年近く片思いを続けた恋でした。

 初めの一年ちょっとはすごく幸せでした。こんな日がくるとは思わなかったくらい。そのころは彼しか見えませんでした。彼が結婚していようが、毎日奥さんのところへ帰っていこうが関係なかった。

 一緒にいられるほんのひとときだけで、幸せでいっぱいでした。
 なのに、ここ七、八ケ月前から私は彼を見ていなかった。一緒にいても電話しても、彼のことでなく、その奥にある、彼に愛されて守られている奥さんや子供たちのことを見てました。

 このころから私は泣いてばかりいました。自分でも驚くくらい、声をあげて泣くようになっていました。どうにもならないことはわかっていても、彼の家族のことで頭がいっぱいになって…。
 彼に迷惑かけるようなことばかりいうようになっていました。
 そんな私は彼は「ゴメン、勝手なこと言ってるけど、離婚できない。考えたこともない。けど君といると楽でしいし、ときめく。電話したいし、会いたくなる。今までにはない何かが違う特別で大切な人です」と言ってくれました。

 現に泣いてばかりいる私に、毎日電話やメールをくれました。れど、私は掟を守れずにどんどん自滅してきました。
 ずっとそばにいたいのにこわれてしまいそうで苦しくて…、やっとのおもいでさよならメールを送ったのに、今の方がもっとつらいです。さよならしてまだ三日しかたっていないけど。

 涙が止まりません。頭もおなかも痛くて、食欲もあまりありません。普通に仕事することすらままなりません。
もうすでに後悔しています。彼の胸に帰りたいです。

 彼以外の人を好きになれる日がくるのか怖いです。もう、このままずっと一人なのかもしれない。

 違う支店とはいえ、この先、仕事や会社の行事で会うことがあります。戻ってしまいそうです。でも、それじゃあ、同じことの繰り返しになるだけなんですよね、わかってはいるけど、今でも誰よりも愛している…どうすることもできないくらい、彼のことを愛しています。
 (二十七歳・?県)

心から愛したら別れがつらいのは当然です

 これは「さよならしてまだ三日しかたっていない」あなたからの手紙です。それからずいぶ時が経っていますから、今のあなたがどんな状況にあるのか、わたしには知る術もありません。

 あなたの「戻ってしまいそう」という不安が的中していなければいいのですが。

 六年近くの片思いを続けた末に、恋が成就したときのあなたの幸せは「すごく幸せ」などという言葉ではとても表現できないくらい素晴らしいものだったことでしょう。

 そんな長い間、年に一度か二度会うだけの男性をひっそりと想い続けたあなたの純朴さには、誰もかなわないのではないでしょうか。そんなあなただからこそ、普通はほんの数か月で終わってしまう不倫の蜜月が、一年間も続いたのだと思います。

「彼が結婚していようが、毎日奥さんのところへ帰っていこうが関係なかった」というほど、あなたにとって彼と一緒にいられる幸せは大きかったのです。

 でも、あなたの恋は、徐々につらさを増していったのではなく、まさに幸福の絶頂から悲しみのどん底に突き落とされたような急激な変化を見せています。
「彼しか見えなかった」あなたが一転して「彼を見ていなかった」状態になってしまった。
あなたの視線は彼を通り抜けて、彼の向こう側にいる奥さんと子供たちに向かってしまった。これは、それまであなたがあまりにも彼だけを見つめていたために起こった現象のような気がします。

 多くのケースでは、不倫の恋がスタートした瞬間から、家族の存在というのはある程度頭の中にあるものです。
だからあなたのような「幸せでいっぱい」という期間は短く、すぐに彼と一緒にいられる喜びと、彼が家族の元に帰っていくせつなさも交互に繰り返すのが日常になります。

 けれど、一年という長い間、あなたの中には本当に彼しか存在していなかった。あなたの心も頭も体も、生活のすべてまでもが、彼一点に集中していたからこそ、その集中が何かのきっかけで一気に彼の家庭へと方向を変えたのです。

 そうなれば、あなたの精神状態も生活も、一変してしまうことになります。それまで彼一色だったのが今度は「彼の家庭のことで頭がいっぱい」になり、泣き暮らし日々が続いたのです。

 それからあなたが本当に誰よりもつらかったことはとてもよくわかりますが、でも、そんな状態のあなたを冷たく突き放したりせず、毎日電話やメールをくれて優しくいたわってくれた彼の方も、ずいぶんつらかったのではないでしょうか。

 彼にとっては、あなたから離れるよりも、そばに居続ける方がずっとつらいことだったに違いありません。

 あなたもまた、「ずっとそばにいたいのにこわれてしまいそうで苦しい」気持ちから逃れるために、彼に「やっとの思いでさよならメールを送った」のでしょう。

 彼のそばに居続けるつらさに耐えるくらいなら、別れたほうが楽になれるのではないでしょうか、とあなたは苦しみの中で結論を出したのです。でも、いざお別れを告げてみたら、前よりもっと苦しかった。ちっとも楽にならないし、こんなことならさよならなんて言わなければよかったと、後悔しているのでしょう。

 けれど、今の苦しみは、あなたが「別れたら今より楽になる」という予想が外れてしまったことが大きな要因になっていると思います。

 でも、ちょっと考えてみてください。心から愛し、素晴らしい時間を共有した相手と離れることは、自分の体の一部をもぎ取られるような苦しみを伴うことです。

 別れを告げたからといって、すぐに楽になったりつらさが和らいだり、すっきりして前向きに歩いていけるわけがありません。
 あなたが「今の方がもっとつらい」と思うのは当たり前のことなのです。
 ただひとつ確かなことは、あなたがもう二度と彼の元に戻らなければ、今よりつらくなるということは絶対にない、ということです。

 長い目で見れば、やはりあなたにとっては、彼と離れるよりも、彼のそばに居続ける方がつらいことは明らかです。
 今のあなたに必要なことは、彼との決別をしっかり胸に刻み、本来のあなたを取り戻すこと、大丈夫。あなたは決して「これからもずっとひとり」ではありません。
 きちんと自分から別れをやり遂げ、この恋を立派に乗り越えたあなたは、必ず輝く未来と幸せな恋が待っています。

「別れたくない」

「別れたくない」「別れられない」「もう一度やり直した」・・・つらく苦しい恋の中で、女性たちが必死で別れを決断し、それを実行に移したとき、それをすんなりとは受け入れられない男性が多いのには驚かされるほどである。

 不倫の恋はどちらかというと、男性が彼女を何とかして手に入れようとしているというよりは、女性のほうが彼を自分のものにしたいと願う気持ちのほうが上回るものである。

 ところが、実際に女性のほうから別れを告げ、去っていった瞬間、その立場はまったく逆転してしまう。彼は「別れたくない」と執拗に復縁を迫り、時に涙を流してあなたが必要であるとことを切に訴えるかもしれない。

 別れを決意したとはいえ、彼への愛情がなくなったわけでないのだから、あなたがせっかくの決意を無にしてしまうことは仕方ないことだ。けれど「別れたくない」と言って戻って来る彼が、あなたとの確かな未来を持ってやってくるわけではない。
 ふたりを取り巻く状況は何ひとつ変わらないままだということを忘れてはいけない。

 あなたがわかれを決意したとたん、彼の独占欲はどこまでも膨れ上がる。あなたの幸せを考えれば、自分が早く彼女の前から姿を消すべきだ、ということは彼自身がいちばんよくわかっている。
 でもどうにもならい。問題は、そんな彼のどうにもならない気持ちをあなたがどう受け止めていくか、ということなのである。
 つづく 彼の深い愛情が心にしみていま

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