一度彼から別れ話が出ました。「今のうちだったらまだ大丈夫。これ以上つき合っていたら、もっと好きになっていってしまう」その言葉にあふれる涙をこらえながら「うん、わかった。そうしよう」そう答えました。  トップ画像 赤バラ煌きを失った性生活は性の不一致となりセックスレスになる人も多い、新たな刺激・心地よさ付与し、特許取得ソフトノーブルは避妊法としても優れ。タブー視されがちな性生活、性の不一致の悩みを改善しセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。

彼からの別れ話が、結局彼の一言で元のさやに

本表紙 梅田みか 著

彼からの別れ話が、結局彼の一言で元のさやに

私は三十二歳の独身の社会人で、初めて不倫の恋をしたのが十八歳のときでした。就職先の上司で三十代半ばの人、私は女子高だったので年う上の男性の優しさに一気に落ちていったのです。でも最後は気持ちも冷め、三、四年で別れました。

 それから年下とも付き合いましたが、去年の夏に知り合った、十六歳も年上の四十八歳の人とつき合うようになりました。

 一度辛い思いをしているのに、大人の包容力や体の相性でまたひかれてしまったんです。自分でもよく分からないですが、小さいころ、父に愛人がいたりしてコミュニケーション不足で、とても寂しい毎日でした。だからほかの父と子の関係とかとてもうらやましかったんです。温かい家庭…。

 今思うと、父親の温かさのようなものを、年上=妻子ある人に何かを求めているのかと。本当にこの男性のことが好きなのか、時々そう思います。今は父も亡くなりましたし、本当に一人ぼっち。その寂しさから逃れるためにつき合っているのか…。

 今の人は最初から結婚しているのを知っていて始まりました。私は何も望まないタイプ。ブランド品を買ってとか、奥さんと別れてとか、結婚してなんて口がさけても求めません。

 わりとまめに携帯に連絡とれたり、突然会いたいと言っても会えたりするし、外泊も結構しているのです。それが寂しさを増すことになるんですが。帰り際はやはり、「まだ帰りたくない」と言ってしまうこともありました。最近はそんなこともなくなりましたが、よく考えてみるとTELするのは私の方がほとんど、「今度かかってるまで待つぞ」そう自分に言い聞かせても、すぐに声が聞きたくなって携帯を鳴らしてしまいます。

 一度彼から別れ話が出ました。「今のうちだったらまだ大丈夫。これ以上つき合っていたら、もっと好きになっていってしまう」その言葉にあふれる涙をこらえながら「うん、わかった。そうしよう」そう答えました。

 でも彼の「やっぱり離れられない」で結局元に戻り、今に至っています。でもこれからは気持ちの中で割り切って、生活のすべてが彼一色となってしまわないよう自分の時間も大切にして、別の男性にも目を向けてやっていこうと思います。

 何でも相談できる友人もいます。アドバイスもしてくれます。何より、この本に出合えてうれしく思います。
(三十二歳・千葉県)

とことんどっぷりつき合ってみるのもひとつの方法です

 あなたは自分が不倫の恋に落ちる理由を、とてもよく考え、客観的に分析しています。あなたは非常に冷静な判断力を持っている、とてもしっかりした女性だと思います。
 あなたが彼の「大人の包容力や体の相性に惹かれた」というのもおそらくそのとおりだと思いますし「年上=妻子ある人に父親の温かさのようなものを求めた」というのも的確な見方だと思います。

 あなたがそんなふうに自分をとらえることができるのは、小さいころ経験したお父さんとの悲しい過去の状況をも、客観的にみられるようになった証拠です。あなたはどんなに寂しい毎日の中からも、ちゃんと大切なものを見つけながらもここまで成長してきたのです。

 そんなあなたが「私は何も望まないタイプ」と言うのですから、本当にそうなのでしょう。あなたの彼も、そんなあなたの存在を愛しく思っているからこそ、あなたがしょっちゅう携帯電話を鳴らしても、突然会いたいと言っても、「まだ帰りたくない」と引き止めても、自分のできるかぎり応えてあげたいと思うんです。彼はあなたの言う通り、大人の包容力を持ち合わせた男性なのでしょう。

 一度、彼のほうから別れ話を切り出しているというのも、あなたを大切に思う彼の迷った末の決断だったのだと思います。「今のうちだったらまだ大丈夫。これ以上つき合ったら、もっと好きになってしまう」というのは、彼自身の気持ちであり、あなたの気持ちでもあったのでしょう。

 それがわかっていたらこそ、あなたも彼の別れ話に必要以上に感情的になることなく、つらいながらも受け入れることができたのです。けれど、それだけお互いに自分の立場を自覚し、お互いを思いやるあなたと彼の大人の関係の中でさえ、そこですぱっと終わりにすることはできなかった。

 自分から別れを切り出しておいて、また「やっぱり離れなれない」と言って戻って来るなんて、ただの自分勝手な男性じゃないか、と言う考え方もあると思いますが、この場合、私はそうは思いません。彼の言葉と行動が証明しているのは、それがどちらもいい加減な気持ちではなかったと、そして、それだけ不倫の恋と決別するのは難しい、ということなのです。

 一度別れを決意しながら、あなたと彼がまた元に戻ってしまったのは、お互いにまだこの恋を卒業する時期に来ていなかったからではないでしょうか。「これ以上つき合っていたら、もっと好きになってしまう」というところで何度別れを話しても、また何度でも元に戻ってしまうでしょう。ふたりが別れるときは、お互いに「もっと好きに」なったあとかもしれません。

 あなたと彼が、本当に離れるためには、一度この恋にどっぷり浸かることが必要なのではないでしょうか。これ以上いくと危険だからと途中で引き返すことを続けていると、いつまでもお互い未練を残したままの状態を続けていくことになります。

 今中途半端なところで切り離してしまったら、あなたは別れても尚、彼を思い続けてしまう。ということになりかねません。そして、また「父親の温かさ」を求めて別の不倫の恋に落ちてしまうこともじゅうぶんに考えられるのです。
 あなたは、自分でも分析しているように、幼いころ堪能しきれなかった父親の愛情を恋愛に求める傾向があります。
 けれど、あなたがこれから大人の恋愛をしていためには、どこかでこの想いを卒業しなくてはなりません。そのためにも、あなたは幼い頃に満たされなかった想いを、今、彼に思い切り満たしてもらう必要があるのです。

 恋だけでなく、仕事でも、趣味でも、遊びでも、もうそこに思い残すものはない、というぐらいどっぷり浸かってみると、そのあとには、あなたにとって彼はこれ以上ない最高の相手なのです。
 今、あなたは彼との付き合いを続けながらも、自分の中に新しい視点や前向きな心を育てつつあります。この恋の中であなたが彼から受けたたくさんの愛情は、あなたを、本当の大人の女性へと成長させてくれるでしょう。

「不倫だけはしないと心に誓っていたのに」

 不倫の恋に悩む女性たちの中に、「不倫だけはしないと心から誓っていた」人には驚くほどたくさんいる。親に不倫だけはするなと言われて育ってきり、父親が愛人を作って出て行ってしまい、悲しむ母親の姿を見ていたり、不倫の恋をする友人を反対し続けていたりする場合が多い。

 彼女たちは長い間、不倫の恋を「いけないこと」として封印してきた。「悪いこと」として軽蔑し、目を背けてきた。それなのになぜ、彼女たちはそこまでの「誓い」を破ってまでこの恋に足を踏み入れるのだろう。実際、彼女たちは自ら不倫の恋に落ちたとき「まさかわたしが」「私だけではしないと信じていたのに」と、自分自身に強く失望してしまうのだ。
 でも、失望することはない。なぜなら、しては「いけないこと」はあっても、しては「してはいけない恋」はないのだから。

 不倫の恋を「いけない恋」として封印するのはとても簡単なことである。確かに正論であるから、反論を受けることも少なくないだろう。でも、正しいことを言っているように見えて、これは実に多くの問題を含んでいる。

もう、倫理観や道徳だけで愛を語れる時代ではない。不倫の恋を「いけない恋」として目を背け続けられる時代ではない。独身の女性も男性も、既婚の男性も、女性も、親も子も、古くから続いている慨成概念を打ち崩さなければならないときに来ている。すべての立場の人がこの恋の存在を認め、しつかりと把握していなければならない時代なのだ。

 独身同士の恋が真っ当で、不倫の恋は悪いこと。結婚を幸福、離婚を不幸。そんなふうにすっぱり割り切れるものではないことは明らかではないか。

 あなたが今、不倫の恋に落ちたのは偶然ではない。「不倫の恋だけはしない」と誓った人ほど、この恋に深くのめりこんでいくのは、自分の中に一大革命を起こす必要があったからなのかもしれない。幼い頃から心に刻み込まれた呪文から抜け出して、自分の人生を歩き始めた証なのかもしれない。

 逆に、「不倫の恋だって普通の恋愛とあまり変わらないんじゃない?」と言うような見方する人は、かえって不倫の恋を経験しなで歩いていったりする。自分に失望する前に、新たな目を持ってみることが大切である。

「彼は私の気持ちをわかってくれない」

 これほど真剣に愛している自分の気持ちを、相手はまったく理解してくれない。そう感じたとき、不倫の恋にはどのような変化が訪れるのだろうか。

 独身同士のカップルであれば、結婚というゴールに向かつて前を向いて歩いていくことができる。夫婦であれば、幸せな家庭づくりや子育てを協力し合って進んでいくことができる。

 それに対して不倫の恋は、ふたりが同じ目的に向かって歩いていくことは難しい。周囲の反対や障害に悲しみを分かち合うことはあっても、お互いに罪悪感や独占欲に苦しめられることはあっても、女性と男性では立場も感じ方も異なってくるから、その想いや目的を共有することにはならない。

 不倫の恋は、それ以外のケースよりも、お互い向き合って時を過ごすことが多い関係だということが言える。その中で、これだけ見つめ合っているのだから、相手の気持ちがわかって当たり前だという気持ち生まれやすい。不倫の恋をする女性の中に「本当の彼は私だけが知っている」と感じる人が多いのはそのためだろう。

 けれど本当は、自分以外の人の気持ちなどわかるはずがない。どんな恋愛においても、どんな夫婦関係においても、特に男女がお互いの気持ちを本当に理解するなどということはまずありえない。

 あなただけが「彼の気持ちがわからない」などということは決してない。彼があなたの気持ちをわからないように、あなたも彼の気持ちがわかっていないのだ。その事実を知ることが、お互いの気持ちを「わかる」第一歩ともいえるだろう。

 大切なのは、お互いの気持ちをどうやって理解し合うかでなく、相手の気持ちを「わからない」ことを「わかり」その上でその「わからない」とどうやってつき合っていくか、を考えることである。そこで、同じ目的を持って歩きましょう、という解決策が見出せないからこそ不倫の道は険しい。

 でも逆に、同じ目的を失うという大きな危機を、最初から回避できているのも確かだ。結婚した途端に相手の欠点や意外な一面に気づいて動揺したり、子育てから解放された途端に離婚したりする夫婦が多いことを考えれば、最初からお互いだけを見つめている恋の素晴らしさが見えてくるかもしれない。
 つづく  「結婚する友達がうらやましい」