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目次 眠らない女 昼は普通の社会人 夜になると風俗嬢 酒井あゆみ著

本表紙 酒井あゆみ 著

第一章「私って口の中にアレ出されるよりも、オシッコ飲んじゃうほうがいいの」
 吉田 麻里 21歳/愛知県出身
 東海大学法学部法律学科2年生。新宿のイメージクラブで働きだして丸1年になる。大きな奥二重が可愛らしく、いつも黒を基調にした洋服を着ている。つけているアクセサリーは、十字架のペンダントや、ドクロの指輪。一目でヴジュアル系のバンドが好きな女の子と分かるが、腰まであるロングヘアは、夜のバイトのために染めて茶色どまり。彼氏は地元の名古屋にいるので、現在遠距離恋愛中。夜の収入、月に100万くらい。
ピンバラ第二 「お父さんは夜中に来なくなったの。あの呻くような声が聞けなくて、寂しかった」
 坂本 佑子 19歳/静岡県出身
 主婦。月曜日から水曜日まで新宿のイメクラへ行き。木曜日から土曜日まで吉原のソープに行っている。体型がそのまま出るジャイロのスーツや、アルバーローザ系の洋服が好きで、いつも胸の谷間を見せて歩いている。17歳で結婚し、現在は離婚調停中。今付き合って彼氏は上野でホストをやっている。このごろ好きになる男は、いつもホストだとか。夜の月収は、150万くらい。
ピンバラ第三 「私、二回目のセックスで、もうイクことを覚えちゃったんです」
 工藤 美奈子 27歳/神奈川県出身
 某大手証券会社の営業をしながら、週四日は渋谷でホテトル嬢をしている。夜の業界のキャリアは二年三ヶ月だが、会社では七年目を迎え、もう車内では「お局様」と呼ばれているらしい。整った日本風の容姿。168pの身長に豊満なバストで、街を歩いていると誰しも振り向くに違いない、本当にいい女の条件を揃えて持っている。昼の月収は18万、夜の収入、月に40万くらい。
ピンバラ第四 「悔しいのは、客とやってて、いっちゃうこと。体が反応しちゃうんだ」
 大山 香織 35歳/東京都出身 
 建設会社の社長をしながら、ソープランドで働いている。眉間に皺を寄せながら、口元だけが静かに笑うのが癖のようだ。ヘアースタイルを月に一度ソバージュにしたり、シャギーにしたり、いろんな色に染めたりと変えるので、印象がコロコロ変わる。会社の方は設立して六年目を迎え、従業員は現在六人。ソープランドは18歳のときから働いている。会社の売り上げ一ヶ月約400万。夜の収入、月に15日出勤で80万くらい。
ピンバラ第五 「一日のノルマは三本。それが限界」
 高木 みゆき 22歳/長野県出身
 オペレーターの仕事をしながら。夜はホテトルをやっている。父親はサラリーマンで母親は専業主婦という、今どき珍しいくらい普通の家庭の一人娘。髪の毛は茶色く脱色をし、灰色のカラーコンタクトをしていて、どこから見てもコギャルという感じ。しかも動作がとても柔らかいので、とても品よく見える。昼の月収20万。夜の月収に40万くらい。
ピンバラ第六 「初めて男の勃起したモノを見たときは、声を張り上げそうなくらい感動しちゃった」
 清水 明美 22歳/埼玉県出身
 某大手証券会社の経理をやっている。AVのほうは一ヶ月前から始めた。伸びかけのショートヘアに水色のカットソー、ストレートのジーパンがよく似合っている。大きな瞳とポッチャリした下唇が、男好きしそうな顔をしている。昼の月収14万、夜の収入、月に20万くらい。
ピンバラ第七 「夜の仕事はしばらく続けていくつもり。でもね、『一体どこで狂ってしまったんだろう』とたまに考えるよう」
 鈴木 久美子 34歳/宮城県出身
 都内某有名高校の教師をしながら、週3,4日渋谷でホテトルをしている。背中の真ん中ぐらい伸ばした天然パーマの髪の毛を一本にまとめている。丸襟の水玉のブラウスに紺のシングルのスーツ。スカートの丈も膝上ぐらいしか上げていない。いつもどこで買ってくるか分からない上品な服を着ているが、靴だけはオレンジやピンクのハイヒールを好んで履いている。教職の専門は古典でもう12年も働いている。昼の月収、手取り35万弱。夜の収入、月に70万くらい。
ピンバラ第八 「後悔してないんだけど、お客に体を触れられる度に母親の声が聞きたくなるの」
 三橋 由佳 32歳/福井県出身
 大手電機メーカーに勤めるかたわら、新宿のピンクサロンに勤める。身長168センチという長身に、バストとヒップ100センチを超えるグラマーな体型なのに、猫背のせいか、とても小さく見える。肩まで伸びたボブカット、茶色のジャンバースカートに白いタートルネックという、少女のような出で立ちで現れた。昼の月収、手取り14万。夜の収入、月に30万ぐらい。
ピンバラ第九 「AVの仕事をして変わったのは、プライベートのエッチで『電気消して』って言わなくなったことかな」
 山本 由美子 38歳/北海道出身
 看護婦として、10年間精神科に勤め、現在は癌病棟で働いている。アダルトビデオの仕事は2年前に始めた。ちょっと舌足らずに喋るが、笑顔がといも可愛い。白いレースがついた縦縞の紺のワンピースを着て、前髪を黒のカチューシで後ろにまとめている姿は、どこから見ても立派なお嬢様。三人兄弟の長女で、地元では「あそこの子供たちはすごい」と噂されるほど兄弟全員がエリート。あるアイドルの追っかけを、20年間している。昼の月収28万。夜の収入月に30万くらい。
ピンバラ第十「風俗に来る男の人をみても、ただ出しに来るんじゃないって分かった。みんな誰かと話したいんだよ」
 松井 美紀 25歳/山形県出身
 建設会社で事務をやりながら、夜は性感ヘルスで働いてる。とても背が低く、身長が148センチしかないのが悩みだという。顔も小さいせいか、オカッパのヘアースタイルが似合って、日本人形みたいに可愛い。男性からは、よくタレントの鈴木杏樹に似ていると言われるが、本人はあまりそのことを気に入っていないらしい。昼の月収、手取り17万。夜の収入、月に80万くらい。

ピンバラ第十一 「私はみんなの笑っている顔がみたいんだ。人って、笑っている時がいちばん人間らしい」
 森本 真利子 34歳/千葉県出身
 ハーブセラピストとして、アロマテラピー用品やハーブエッセンスを作る会社の社長を務めながら、夜のホテトル嬢をしている。身長168センチのHカップという抜群のスタイルに、色白の彫の深い顔立ち、よくハーフに間違えられるという。本人は「性格だからしょうがない」と笑っているが、仲のいい人たちには「おまえはバカつくほどお人好しだ」とよく言われるらしい。昼は会社の利益、月に約300万。夜の収入、月に80万くらい。

ピンバラ第十二 「この仕事をやりながら、生きるヒントを探しているのかもしれないね」
 渡辺 美穂 26歳/横浜出身
 幼稚園の幼児教室の教師をしながら、週四日渋谷のホテトルをやっている。サーフィンが好きで、綺麗な茶色に日焼けをし、シャギーが入ったロングヘアの毛先も、海水で金髪に近いほど色が抜けている。本人によれば、これでもだいぶ落ち着いてきそうだ。どこから見てもサーファーな女の人。昼間の月収、手取り21万。夜の収入、月に60万くらい。
ピンバラ第十三 「乱交プレイとている最中に、友達から携帯に電話がかかってくる時は、さすがに困るよ」
 山本 晴美 28歳/東京都出身
 葬儀屋の経理の仕事を八年間続けている。二年前から、ピンクサロン・AVなどの裏業界の仕事を始めて、今は「大人のパーティー」という乱交セックスをするクラブで働いて一年になる。切れ長の奥二重の目にスッと通った鼻すじ、腰まであるストレートヘアと、上品な顔立ちをした女性である。よく鈴木保奈美に似ていると言われるというが、どちらかといえば、いつも困惑しているような眉毛や目元が、工藤静香に似ていると思う。好きな男とは全然うまくいかず、タイプでない男にしつこくされる自分の運命を恨んでいるとか。昼の月収十六万。夜の収入は月に二十八万弱。
ピンバラ第十四 「子供が小学校の作文で『お母さんは、お風呂がいっぱいある所で働いてます』と書いてしまったんや」
 太田 幸子 38歳/北海道出身
 主婦。10年間働いたソープを辞め、今は性感ヘルスで働いている。この業界20年のプロ。18歳の時に、パチンコ台の釘師をしている二つ年上の夫に出会い結婚。外見は若く、20歳になる娘がいるとは思えない。細身の身長は150センチ、腰までのロングヘアというのもあって、人妻どころかいまだに街でナンパされると、20代にしか見えないという。笑っても皺もできず、顔にはひとつもシミがない。女優の高島礼子に似ているとよくお客に言われるという。夜の収入、月に80万くらい。
ピンバラ第十五 「SMって究極の愛だよ。殴られても蹴られても、喜んでるんだからさ」
 八木 直美 30歳/山梨県出身
  税理士として働きながら、夜SMクラブで女王様をやっている。スラッとした細身の長身で、足がすごく長い。顔も派手なつくりをしていて、どこから見ても遊び好きなお姉さんにしか見えない。笑うと目が蒲鉾形になるのが、なんとも愛らしく親しみやすい。2歳の男の子を立派に育てているシングルマザー。昼間の月収。手取り35万・夜の収入、月に30万くらい。
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