中国は、慰安所の強制連行や性奴隷だったことの証拠として提出している申請書類はすべてオリジナルと主張している。それが、著作権を侵害し不適切なものが含まれていることが明らかになった。

ソフトノーブル避妊具      ソフトノーブル避妊具

慰安婦資料めぐり中国に抗議

世界遺産「父の写真 無断で証拠申請

 中国が昨年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録申請した慰安婦に関する資料をめぐり、父が撮影した写真が無断で証拠として申請されているとして、福岡市の産婦人科医、天児都(あまごくに)さん(80)が10日、東京都内で記者会見し抗議した。天児さんは「私は許可していない。中国は日本に『歴史を学べ』というが、歴史は事実に基づいてきちんと述べて欲しい」と訴えた。

 中国は、慰安所の強制連行や性奴隷だったことの証拠として提出している申請書類はすべてオリジナルと主張している。それが、著作権を侵害し不適切なものが含まれていることが明らかになった。

 天児さんの父でやはり産婦人科医だった麻生徹男さんは戦時中、陸軍軍医少尉として中国各地を転々とした。問題の写真は、麻生さんが上海で撮った慰安所の写真で、麻生さんのアルバムには「揚家宅慰安所、1938年2月7日」と記されている。天児は現在もネガフィルムを保存している。

 この写真は平成元年、あるノンフィクション作家に持ち去られ、以後はさまざまな媒体で無断流用・誤用が続いている。麻生さんが上海で撮った別の写真は南京大虐殺記念館で「南京の日本軍慰安所」と間違った説明をつけて展示されているという。
 ユネスコ世界記憶遺産の差詩集審査は今年9月に行われる見込み。 
産経新聞 平成27年6月11日

中国の「虚説」記憶遺産に反論を

     明星大教授 高橋史郎
慰安婦問題などをめぐり、昨年3月、米マグロウヒルの教科書で学んでいる高校生の保護者を含む3人の母親の一人から同教科書を手渡され、慰安婦記述の事実誤認のひどさに驚愕した。同教科書で学んだ高校生からヒヤリングを行い、元日本兵の東史郎氏らの「南京大虐殺」の証言ビデオを見せられことが新たに判明した。

 全米に設置された慰安婦碑・像の全ての現地調査を行い、日系人への嫌がらせや子供へのいじめの実態にも調査し、カリフォニア在住の日本人3人が原告となった「朝日・グレンデール訴訟」へと発展した。

 同教科書の慰安婦記述について日本政府が訂正申し入れを行い、19人の日本人の有識者も「訂正勧告」を行った。これに対し5月、欧米を中心とした日本研究者ら187人が「日本の歴史を支持する声明」を発表し賛同者は457人に増えた。

 また、中国が、「南京大虐殺」と「慰安婦関連資料」をユネスコ記憶遺産に登録申請する問題が起きている。中国側は事前の審議により、追加資料の提出を求められた。

 同申請書には「南京大虐殺」に関する16枚の写真、ドキュメンタリーフィルム、南京陥落時の様子を記した程瑞芳日記、裁判記録などが含まれている。5月25日付「現代快報」によれば、中国は「慰安婦・日本軍性的奴隷文書」を国家級記録文書に昇格させた。「慰安婦40万人説」を提唱する英文著書「中国人慰安婦」(オックスフォード大学出版)にも程瑞芳日記が引用されている。

 同書は、アイリス・チャン著『ザ・レイプ・オブ・南京』の慰安婦版ともいうべき本で、客観的裏付けのない中国人慰安婦の証言が写真入りで紹介されているが、「日本軍の強制連行」を立証するものではない。
 しかし、ユネスコ記憶遺産に登録されれば。アイリス・チャンの本が「南京大虐殺」を全米に広めたように、「中国人慰安婦」「慰安婦40万人説」の虚説が全世界に広まる。

 さらに韓国は中国、台湾、フィリピンと国際連携推進委員会を結成して共同で慰安婦関連資料のユネスコ記憶遺産登録(来年3月申請予定)を目指している。記憶遺産は、文書遺産の保護やアクセスの確保などを目的としており、政治・外交問題化すべきでない。

 5月14日に開催された自民党外交・経済連携本部・国際情報検討委員会合同会議で、これらの早急な対応の必要性を訴えたが、申請資料を精査し、明確に反論する必要がある。

 前述した187人の声明と中国のユネスコ記憶遺産申請に対する日本側の対応について民間の有識者で協議し、声明を発表する準備を進めている。

 ユネスコを政治利用する不当はプロパガンダに対し官民一体となって毅然と対応する必要がある。
ユネスコに対して慎重な審査を申し入れるとともに、反論文書を作成して、ユネスコ関係者にきちんと説明すべきだ。
 もう一つ、文部科学省は海外在住の日本人学校に通う小中学生の教科書について通知を行った。全日制の日本人学校では、教科書の独自選択ができるようになったことは大きな前進である。しかし手続き上の理由から定時制や補習授業校は従来通りと区別したことに疑問が残る。

 米教書・いじめ問題を提起した保護者の子供たちが通う補習授業校数校だけでも1500人近く在籍しており、教科書選択に対応できる体制があるからである。

日本記者クラブで行われた村山富市元首相と河野洋平元衆議院議長による6月9日対談で、記者から色紙への揮毫(きごう)を求められ河野氏は、あろうことかこう書いた 「真実」 

平成5年8月、証拠資料も信頼に足る証言もないまま、慰安婦募集の強制性を認める「河野談話」を発表した当人が河野氏だ。
河野氏はメディアのインタビューなどで、河野談話の根拠は韓国人元慰安婦16人のへの聞き取り調査だったと強調したが、実は聞き取り調査の前に談話の原案が作成されていたことが判明している。しかも、聞き取り調査の実態はアリバイ作りのための「儀式」(外務省内部文書)だった。

河野氏はまた、河野談話の趣旨・文言をめぐって韓国政府との間で事前にすり合わせが行われたことを否定し続けていた。だが、実際のところ談話は、大幅に韓国側の要求を取り入れた合作であったことも明らかになっている。
にもかかわらず、河野氏は色紙に「真実」と記し、その理由について「ジャーナリストの仕事は真実を追求すること」と前置きしたうえでこう説明した。

「とにかくまず最初は事実を認めることが大事。真実、事実を認めることからやらなきゃダメだ。一つ細かいことをもってきて、だからなかったじゃないか言って否定する。よそでもやっているからいいじゃないか、と言わんばっかりの言い方をする。こんなことが、どのくらい日本人の名誉を傷つけているか。私は非常に怒っている」

「中国本心は軽蔑」

 ほとんど悪い冗談のようなセリフだ、事実関係を軽視し、旧日本軍や官憲がやってもないことを浅薄な政治判断で認め、現在まで日本人の名誉を貶め続けてきた河野談話の当事者が河野氏なのである。天につばすることはこのことだ。

 自国民より特定近隣国の要望を優先させてきたかのようにみえる河野氏は、自らの独善的で浅薄な言動にどれだけ多くの日本人が非常に怒っているか、まだわからないのだろうか。

 小泉純一郎政権当時、外務省チャイナスクール(中国語研修組)のある幹部から聞いた次のような河野氏の評価を思い出す。
 「河野さんと加藤紘一さん(河野さんの前任の官房長官)はライバルであり、どちらがより親中派かでも競い合っている。だから、加藤さんが訪中すると、すぐに河野さんも訪中して、ともに靖国神社参拝などで小泉政権を批判する。中国は便利だから彼らを厚遇するけど、本心ではわざわざ外国まで来て自国をけなす彼らの事を軽蔑している。

 「政治の未熟児」

 一方、村山氏は対談後、色紙に「思い邪なし」としたため、こう語った。
「私の気持ちに邪(よこしま)なものはありません。まっすぐです。(河野氏の)「真実」とおなじですよ、表現が違うだけで」
 両氏とも、自身を「善意の人」と認識しているのだろう。とはいえ、ドイツの政治家で社会学者のマックス・ウェーバーは有名な講演録『職業としての政治』の中でこう語っている。
「善からは善のみが、悪からは悪のみが生まれるというのは、人間の行為にとって決して真実ではなく、しばしばその逆が真実であること。(中略)これが見抜けないような人間は、政治のイロハもわきまえない未熟児である」
 両氏には、もう少し年齢相応に振る舞って欲しいと願う。
  阿比留瑠比の極言御免 より

日本記者クラブで行われた村山富市元首相と河野洋平元衆議院議長による対談で、互いの「業績」を持ち上げ合ったが、大きな禍根を残した点には、ほほかむりしたままだ。
 村山氏は、戦後50年の平成7年に日本の過去を断罪する首相談話を出した。河野氏は、根拠なく慰安婦募集の強制性を認めた5年官房長官談話の当事者だ。

 両談話はその後の日本の近隣外交を縛り、国家としての名誉も傷つけてきた。当人たちに国益を損なったとの意識は見いだせないが、談話見直しなどに異論があるなら国会で語ったらよかろう。
談話の発表過程での数多くの疑問にも、明確に答えるべきだ。
 村山談話について、当時副総理だった河野氏は、「村山氏のリーダーシップでつくられた、バランスのとれた立派な談話だ」と語った。村山談話は自社さ政権時代の7年8月15日の閣議に唐突に提出され、過去の「侵略」や「植民地支配」を一方的に謝罪した。

 手順、内容ともに大きな問題をはらんでいる。国の名誉を守る首相の立場を忘れ、社会党党首として「私」を優先させた。
 村山氏は河野談話について「日韓和解の起点をつくった歴史的な文書」と位置付けた。しかし、その後の政府の検証では、謝罪を優先させ、根拠なく作成された虚構性が明確になった。慰安婦問題が蒸し返され、韓国側からの謝罪要求が繰り返される大きな要因にもなっている。

 発表時の記者会見は、調査結果を超えて「強制連行」を認めたものだったが、それに関する河野氏に釈明はないままだ。
 慰安婦が「日本軍の性奴隷」として国際的に広まった誤解を払拭するうえでも、河野氏の国会招致や談話の見直しは欠かせない。
 自民党は今も当時も政権与党にあることの責任を自覚し、党総裁経験者であっても、けじめをつけるべきだ。村山談話の検証も当然、必要である。

 過去の談話の検証について、村山氏は「なぜ蒸し返すのか」と語り、河野氏は「日韓関係はここ数年で残念な状況になった」と指摘した。安倍晋三政権へのけん制の意図を込めたんだろう。
 だが、事実を軽視して談話を出し、問題の解決にはつながらなかったことから、目をそむけてはなるまい。
 つづく ユネスコ記憶遺産 中国の嘘で相手を告発する悪習