時がたてば、あなたの不満はなくなると思い、軽く考えているかもしれませんよ。あなた自身の気持ちがはっきりしていないのを見ればね、つまり、あなた自身、孤独感を抱くことが悪いことではないと思う必要があるんじゃないですか。 トップ写真

孤独感の悩み

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ピンクバラ孤独感の悩み

トリッシュとトムの場合
夫トムが、仕事は勿論、遊びによく出かけるために、トリッシュは独りきりになってしまいます。家にいても、彼はバスケットや野球に夢中なのでいないと同じです。また、トリッシュは、自分の伝えたいことを聞いてもらえないと不満を感じています。

「夫のトムが私を愛している以上に、私はトムを愛しているということになるんだと思いますよ。愛は孤独感を癒すと言いますが、でも、私は例外のようですわ」
 孤独感に苛(さいな)まれているトリッシュがこう訴えてきました。
「それでどんなふうになったらよいとお考えなんですか?」
 という私の問いに、彼女はかなり具体的に自分の願望を述べました。

 まず、夫が、仕事はもちろん、遊びによく出かけるために独りきりにさせられてしまうことが多くあるというのです。たとえば、仕事で出張し、家に帰れなかったり、出張でなくても、夜の会合で帰宅が遅かったりします。また、冬はバスケットボール、夏は野球に夢中です。
「トムが家にいても同じなんです。全然、温かみを感じないんですね。まるで、そこにいないのと同じです。変に聞こえるかもしれませんけど、そんな感じがするんです」
 そこで、私は、彼女に言いました。

「トムはあなたを愛しているかもしれないけれど、あなたを精神的に虐待しているようですね。
 あなたが、井間言われたな“彼の存在を感じない”といった気持ちを、彼は分かっていると思いますか?」
「多分、分かっていないと思います。こんなふうに孤独感を抱くのは間違っていると思うんですけどね。だって、変に思うかもしれませんけど、素敵な家に住んでいるし、いい仕事についているし、トムもやさしいし、ね、ずいぶん変ですね。矛盾していますよね」

「つまり、相反する気持ちがあるわけですね。おそらく、トムも、時がたてば、あなたの不満はなくなると思い、軽く考えているかもしれませんよ。あなた自身の気持ちがはっきりしていないのを見ればね、つまり、あなた自身、孤独感を抱くことが悪いことではないと思う必要があるんじゃないですか。
 自分の孤独感を受け容れられないという過ちを犯しているように思えますが。そして、トムは、あなたをサポートしていないという過ちを犯しているんでしょうね」

 このトリッシュのように、自分の気持ちを明確に表現しないにもかかわらず、自分の不満を感じることを夫に伝えたいと信じている女性は案外多いようです。
 そして、自分の伝えたいことをよく聞いていなかったとか、分かってくれないという不満を感ずるわけです。

 孤独感は簡単に伝達でき、分かってもらえるものではありません。人間関係のさまざまなやりとりの結果として生ずるものです。
 また、その人の心理状態、成育歴や経済状況などといった要因も考えられます。
 あなたが経験する孤独感は、隣の人の経験とそんなに変わっていないかもしれませんが、あなたにとってはユニークなものです。
 ですから、あなたが感じているものを、まず自分自身が明らかにしない限り、そのような複雑な心状態を夫に理解してもらおうと願っても無理な相談でしょう。

 ところで、夫のサポートを十分に受けていないと感ずるなら、まず、その気持ちを、はっきりと夫に伝えるべきです。夫が理解できるような形で表現することです。
 次に示す孤独感を計るスケールは簡略化したものですが、信頼できるものです。このスケールで、自分の孤独感がどの程度のものか測ってみてください。
  チェック項目   全くな一点 ほとんどない二点 ときどき三点 よくある四点
・周囲の人と気分的に合っていない
 と感じる―――
・だれも私の事をよく知らない――

・友だちと望む時に得られない――

・周りに人がいても、その人の
 心は私と一緒じゃない――
 15〜16点――孤独感はかなり強い。専門家の援助を受けることが望ましい。
 11〜14点――さほど高くないので、特に問題はない。
 10点以下――全く問題ない。
 これらの項目のどれに対しても、3ないし4をつけた場合は、そのように感じた時の例を思い起こし、紙に書き出し見るとよいでしょう。その相手が夫である場合は、そのような感じを抱いた時の状況を描写する文章を二、三行書いてみましょう。その時に、夫を裁くような表現は避けてください。
 できるだけ、その状況から自分を隔離して、外から観察するように客観的に書くのです。

 書き出したものを夫に読んでもらいます。
「私がどんなふうな気持ちになっているか知って欲しいので、これを読んでくださる? 自分も何かはっきりしないので、書き出してみたんです。何か感想があったら聞かせてください」というような言い方でアプローチしてみたらどうでしょうか?
 夫と話し合うことになった場合に、孤独感の三つの主な原因に焦点を合わせるとよいでしょう。

 自尊心の低さ――「自分は人生の敗北者である」などといった思いが常にあることから、低い自尊心が生じます。
 自分の価値が低いと考えるから孤独感が生まれますが、とくに、夫と比較して、自分の価値を低く評している場合には、夫によってあなたの努力や成果が認められ、讃(たた)えられることが必要です。

 拒絶の恐れ―― 夫に拒絶される心配や、拒絶(離婚も含め)された場合における受けると思われる周囲のネガティブな反応に対する恐れから、自分や夫や他人から隔離します。
 その時に受ける予想される心の傷を防ぐための自己防衛です。
 このよう人々から自分を隔離することか孤独感が生じます。
 リスクを覚悟して人々と関われるように、夫の励ましを求めたらよいと思います。
 また、他の人たちも、あなたと同じょうに、他人から拒絶される恐れを多少なりとも抱えていることを知らされると心が安らぐものです。

 憂うつ感――人々から自分を隔離し、何もせず、ただネガティブな考えを抱いているといった状態で溜まっていたら、憂うつ感に捉われてしまうのは当然です。
 あなたの孤独感が、このような憂うつ感を伴うものである場合に、そのことを夫に告げる方法としては、言葉で語る方が望ましいと思います。
 (書くことは負担に感ずると思いますし、また、語ること自体が孤独感から脱出する契機となるでしょう。テープに録音するのもよいでしょう)

 さてトリッシュの孤独感は、トムから拒絶されるかもしれないという恐れの心と深くかかわっていました。ですから、自分の気持ちをトムに話したりすると嫌われるのではないかという思いがあって、トムに分かってもらえるような形で自分の気持ちを伝えることができなかったというわけです。そして、この悪循環を繰り返していたのです。

 トリッシュは、自分の気持ちをテープに録音した方がよく表現できると思い、書く代わりにテープに録音することにしたのです。
 録音することでトムも彼女の声を通して、孤独感の訴えを聞くことができるばかりか、彼女自身も、語ることで暗い気持ちが多少晴れるような思いを経験できたのです。
 テープの効果は他にもありました。テープを利用するメリットを知ったトムは、仕事で家に帰れない場合に、出張先の予定を説明するためにテープを使うようになったのです。 
 トムが留守中に、このテープを通して彼の声を聞くことで孤独感にとらわれなくなったというわけです。

人づきあいの問題をどうするか?

私たちが子どもの頃は、楽しく遊ぶにはどうしたらよいかを、皆知っていました。自然に遊ぶことができたのです。
 成人した今、どのように遊び、楽しんだらよいか分からない人は多いようです。
 自然に遊ぶことができなくなってしまったのです。こういうことは、とくに男性に多く見られます。遊ぶ時に、競い、勝つことに夢中になってしまいます。
 要するに、成人らしい遊び方を学んでいないからです。一方、遊ぶことを恥ずかしいことと思ってしまいます。

遊び方を知らない夫

 夫が(もちろん、あなたも)成人らしい遊びを知ってる人であるかどうかによって、あなたか方の夫婦生活の内容も変わってきます。
 成人らしい遊びを身につけずに、遊びに夢中になりますと、楽しさより、むしろ、敵意や怨みを生んでしまいます。

 そこで、本章では、遊びに必要なガイドランを提供することにします。いわば、(遊びの理論)ともいうべきものです。
〈労働の理論〉に匹敵するものです。この〈遊びの理論〉をわきまえておかないと、働くときに感じるような、何かを生み出すことを強いるプレッシャーを感じてしまうのです。
 こうして、多くの男性は、遊びごとに多くの緊張を感じ、疲れ果てた体で、仕事に戻るといった過ちを犯してしまいます。

 まず、次に示すエクササイズをやってみて下さい。夫が、遊び方を知っているかを調べるものです。それぞれの文章に「イエス」「ノウ」か答えます。

・遊び事に笑いを興ずることができるのか?

・遊ぶ時に、他人にどう思われているなどといったことを気にしないで遊べるか?

・遊び事にあなたを招き入れるか?

・競争的なゲームに負けた場合でも、楽しむことができるか?

 これらの問いにすべてに「イエス」と答えられたとすれば、あなたの夫は〈遊びの理論〉をわきまえている人と言えます。
「ノウ」の答えが多い人ほど、成人としての遊び方を身につける必要が高いことを意味しています。
 大半が「ノウ」の人に、〈遊びの理論〉を教えるのは、やさしい仕事ではありません。しかし、やり甲斐のある仕事です。
 遊びはストレスの解消にもなるので、健全な遊び方を学ぶことによって、長く生きられるのですから。

 次に、私が大事と考える〈遊びの理論〉の四つの中心的原則を記しますと同時に、その原則を夫に教える方法の具体的例(他の女性たちの実践例)を紹介します。
 あなたの想像力や創造的な応用力を用いることをすすめます。
 夫にアプローチする前に、当然ながら、あなた自身が成人らしい遊び方を身につけなければ、いくら夫に教えようとしても、それは無理な相談です。
 先に示した五つの質問に、あなた自身が、まず「イエス」と答えられるようになることが大切です。

一、遊ぶことと同じく、遊ぶことを学ぶことも重要である
 大人の遊び方と子どもの遊び方の違いがわかることから、〈遊びの理論〉は始まります。
 自発的に遊べることが大人の遊び方です。自発性を育てるよい方法は、誰でもいいから見ず知らずの人物を題材にしてストーリーを作ってみることです。
 たとえば、街を歩いている一人の人物を主人公にして、創造力を働かして、一つの物語を創り上げてみます。ロマンスでもよし、冒険物語でもよし、自由自在に創造しながら語ります。街でコーヒーでも飲みながら、通り行く人のストーリーを夫に語ってもらうなどと言った遊びも面白いでしょう

二、遊びはコントロールすることが大切である。さもないと、逆に遊びにコントロールされてしまう
 たとえば、テレビを見過ぎるなどが良い例です。身体を動かす遊びや活動とのバランスが必要です。
 受け身のエンターテイメントが主な遊びになってしまうと、まるで中毒者のように、病みついてしまいます。
 それに拘束される習慣性や緊張を生むような遊び事は、当人はもとより、二人の関係にとっても、不健康であることは言うまでもありません。

三、競技的ケームは、相手と競うよりも自分の能力と競うことである
 他人を負かすことよりも、自分の能力を前より以上に高めることを目的として競技は健康的です。
〈自分と競う〉といった遊び方ができる人は、〈他人と競う〉ときに生ずる激しさや、勝つためのプレッシャーを経験しなくてすみます。
 水泳、ゴルフ、テニス、ジョギングなども、他人との競いよりも、自分の能力を高める遊び方でプレイする方が健康的です。

四、遊び事に配偶者を交えること。
 遊びは他人とかかわる重要な行為です。古き友との交わりを回復したり、新しい友人をつくる機会となります。
 もちろん、夫の全ての遊び事に参加することを期待するのは無理ですが、あなたが参加する遊びを怠ってはならないのです。
 夫婦で遊ぶ時間を共にすることで、二人の〈友情〉を育てるばかりか、他の領域における問題を解決するきっかけになりうるのです。
 スポーツだけでなしに、散歩する、音楽を聴く、ダンスに興じるなどといったことを一緒にやる意義があります。テレビの番組を一緒に観て、そのことを話し合うのも楽しい共同の遊びとなり得るのです。
つづく エピローグ愛の贈り物

煌きを失った夫婦生活・性生活は倦怠感・性の不一致となる人が多い、新たな刺激・心地よさを付与し。避妊方法とし用いても優れた特許取得ソフトノーブルは夫婦生活での性の不一致を改善し、セックスレス及びセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。