ところで、卵子の大きさというと直径が○・二ミリという小さなものですが、精子はこれよりももっと小さくて、長さが○・○六ミリの、オタマジャクシのような形をしています。一回の射精で出される精液の量は三CCから五CCで、その中には三から五億の精子が含まれています。
膣の中に送り込まれた五億もの精子は図
の膣から子宮へ、子宮から卵管へと進んでいきます。その時、卵子がタイミングよく卵巣から出て卵管の中にいればよいのですが、まだ来ていない場合は、精子は七十二時間ぐらいは卵子の来るのを待ちます。
しかし、それでも卵子が出てこなければ死んで消えてしまいます。
これは卵子の場合も同じで、卵巣から出て卵管に来ても、二十四時間以内に精子に出会わなければ、やはり死んでしまい生理と一緒に体の外へ出てしまいます。
さて、精子が卵管に来た時に卵子がいれば、この三から五億もの精子の中で、最も強く優れたものが一つだけ卵子に結びつくことが出来るのです。
あなたが運動会の徒競走で一等になるのも大変ですが、でもあれは五・六人で走るのですね。ところが精子は、三・五億もの中で一等になるようなものだから、これはもう気の遠くなるほど大変なことですよ。
あなたは、受精するためには一つの卵子と一つの精子があればよいのに、なぜ五億もの精子が必要なのか不思議になると思うでしょう。でもね。射精された五億の精子が、みんなすんなりと卵管まで行かれるわけではありません。途中にいろいろと難所があるのです。
まず第一が膣の中です。ここは酸性の強い分泌液があるので、酸性に弱い精子は、早く子宮の中にいらないと死んでしまいます。
ところが子宮の入り口は、子宮頸管といって細くなっている上に、バイ菌などが入らないように頸管粘液という濃い液を滝のように出しているので、ここを通り抜けるのはとても大変なのです。
でも、お母さんも人間の身体って本当に不思議だなと思うんだけれど、卵巣から卵子が出てくる日(これを排卵日といいます)の二・三日前から当日までは、この頸管粘液の滝が少し通りやすくなるので、射精された時のおよそ千分の一、つまり三○万から五○万の強い、優秀な精子たちがここを通り抜けることが出来るのです。
こうして子宮の中にはいると、ここは精子が大好きなアルカリ性の世界なので、また元気を回復して卵管の方へ進んでいくのですが、卵管の入り口でまた通せんぼをされます。
そして、ここでもまた、たくさんの精子が犠牲になりますが、五百分の一から線
千分の一の一、つまり五百から千ぐらいの精子が生き残り、卵管の中へはいれるのです。
そして卵子が出てくると、精子たちがこれを取り囲みますが、卵子の表面には卵膜というものがあって中に入るとことができません。
そこで、ここまで頑張ってきた数百の精子が力を合わせて、自分たちが持っているヒアルロニダーゼという酵素を出して、この卵膜を溶かしにかかります。
こうして表面が柔らかくなると、そこから精子が一つだけ中に入ります。すると不思議なことに卵子の表面はまた固くなって、ほかの精子ははいれなくなります。だから、一つの卵子には一つの精子しか、絶対に入れないのです。
そして、卵管で精子と一緒になった卵子(これを受精卵といいます)は、子宮の中に用意された柔らかいベッドへ行って、赤ちゃんへと四十週間かけて成長して行くのです。
一回の射精で女性の体内に入った五億もの精子の中で、卵子と結びつくことのできるのはたった一つの選び抜かれた精子だけど、その他の精子もむだに送り込まれたのではなく、その精子のために協力し、犠牲になっているといわけです。
こうしてあなたの生命は始まりって、あなたの生命は、その影に、こんなにたくさんの精子たちの努力と協力があったということが分かったでしょう。
1、 神秘的な働きをする子宮は4週間を要して「子宮内膜再生」=「静止期間」=「排卵すると、子宮は懐妊を誘う“微細動”を起こし躰からかぐわしい心地よい匂いのフェロモンを20代前半までは特に強く発する。
排卵が近づくとその匂いで男性を誘う」=「静止期間」=「受胎しないと子宮内膜剥離(生理)として子宮は排泄微細動を起こす」このように受胎のために4行程の生殖に必要なことを行う。
そして生理を生涯約400回繰り返し行うといわれております。このように規則正しい生理がおこなわれることで女性は男性に比べると性欲による、と思われる凶暴性は見受けられない。
則(すなわち)フェロモンを発散させ遺伝子を残すための子宮自ら精子吸引微細動中の、わずか数日しか女性は性行為をしたがらないということが性科学上の分析で解る。
ということはオギノ式避妊法(子宮「静止期間」)でいうところの期間では女は発情しない。
則、セックスは必要としないということになります。でも男の優しい愛撫ありの甘たるいキスなど直接身体にふれられて「させられ思考」となると女性ホルモン(愛液)分泌が盛んになり男性を向かいれる準備を整えオガィズムを欲するようになるものである。
初潮が女の子にとって大人への一歩と言われるのと同様に、男の子の精通もまた大人へのスタートです。というわけは、射精は、後で述べるように四つのケースがありますが、そのいずれの場合にもペニスが勃起し、射精の瞬間は大人同様の快感があるのです。
PTAの講演会などに招かれると、「女親は男の子の生理についてはわからないので、よろしくお願いします」とよく言われますので、ここではまず、男子の第二次性徴のうちのペニスや睾丸の働きと、射精とはどんな仕組みで起こるのかということを説明し、その後に子どもへの話し方を述べることにします。
次の図を見てください。
ペニスの根元にある袋が陰嚢です。この中は二つに分かれていて、それぞれ睾丸(正しくは精巣)という球のようなものが一つずつ入っています。
睾丸は思春期になると精子をつくることは御存知の通りですが、もう一つのテストステロンという男性ホルモンを作ります。
これが血液によって全身へ運ばれて男子の第二次性徴を奨めるのです。睾丸で作られた精子は、副睾丸や輸精管に蓄えられます。そして精嚢や前立腺から出る液とまぜ合わさって精液となり、ペニスの尿道を通って体の外へ出ます。
この精液が体の外に出ることを“射精”と言い、そして初めての射精を精通と呼んでいるのです。一回の射精で出る精液の量は、ふつう三CCから五CCといわれていますが、その中には三億から五億の精子が含まれています。
射精は、ふつうは十一歳ぐらいから始まりますが、日本人では十五歳で精通を見たという人が最も多くなっています。しかし、これも毎度述べているように個人差があるので、早い人では九歳、遅い人では十八歳になってからということもあります。
1 性交=これは説明の必要はないでしょう。
2 マスターベーション(自慰オナニー)=これも自分の手やふとん、その他を使ってペニスを刺激して射精するものです。
3 夢精=思春期になると、睾丸は一日に約七千万の精子を作り始め二十四時間フル操業、年中無休で作りつづけます。老齢期にはいると量は多少減ることはあっても、七十歳、八十歳になっても続きます。だから性交や自慰によって適当に射精していれば別ですが、そうでないと、じきに満タンになってしまいます。そうなると、コップに水を注いでいくのと同じで、ついには溢れざるを得なくなります。
4 遺精=これは夢精とよく似ていて、昼間目を覚ましている時にエロティックな映画、写真、あるいは読み物など見て興奮したりした時などにも起こることがあります。また、極度に緊張した時や恐怖などの強いショックを受けた時などにも起こることがあります。